第五十三回 ムーンビーストってなぁに?
【初めに】
あけましておめでとうございます。海野しぃるです。
一年の計は元旦にありということで、クトゥルー神話の本を読み続けたり、RRRを見に行ったり、とにかくインプットを頑張っていました。夜には翻訳の原稿をちょっぴりやったりして……まあいい元旦だったかなあって思います。
初詣では良縁をお願いする正しい婚活男子(男子という歳でもないけど)スタイルを貫き、たのしくやってきました。三十歳男性薬剤師のしぃるくんとお見合いしてみたい女性陣はご連絡待っております。(前に女性と勘違いさせてしまって意味なく相互さんをドギマギさせてしまったのでそこだけは明確にしておくね)
さて、そんな今年はうさぎ年。うさぎ年といえば――そう、ムーンビーストですね。
白いし、なんか頭の一部が赤いし、なんかそれっぽいでしょう?
月に向かって跳ねていくしムーンビーストは実質クトゥルー神話世界のウサギさん担当と言っても過言ではありません。
月に代わって
【外見的特徴】
灰白つるつるぬめぬめボディ。強烈な悪臭。うさぎというよりヒキガエル。通常の生物なら鼻にあたる位置からイソギンチャクみたいな触手が生えています。うさぎといったがあれは嘘だ。クトゥルー神話美少女化界隈の第一人者である漫画家のDEN助先生が美少女にでもしてくれなきゃとてもじゃないがうさぎなんて言えな……
https://twitter.com/Sealder_SAN/status/1609753060427051008
なっとる!
なっとるやないかい! 可愛い!
問題ありませんね。ムーンビースト、やはりうさぎだった! これだけ可愛いと臭いの設定もなんか興奮してきますね。ストロベリーの香りになっている路線も捨てられません。
こちらのイラストは新年のお年玉にいただきました。DEN助先生には、僕がまだ学生だったころからお世話になりっぱなしです。本当にありがとうございます。
ドリームランドでは角族の奴隷を使うことで人前には出ないようにしており、この角族はターバンで自らの外見を隠しています。みなさんがドリームランドに行った時にはこの角族にも注意をしてください。奴隷にしてよし、食べてよし、と酷い扱いをうけていますが人間にとっては脅威です。
ちなみにダブルクロス3rdに出てくるムーンビーストはかなり人型に近いです。そして格好いい鎧を装備しており……おっぱいが大きい。人間に化けられるし、みんな
【ムーンビーストの経済活動】
ムーンビーストは交易を行うことで知られています。主な輸出品はルビーとシャンタク鳥の卵、主な輸入品は奴隷。奴隷の用途は労働目的、生贄目的、趣味の拷問目的などなどです。人目につかないように他の人間との窓口をさせるのが労働奴隷の使い方ですね。
そして輸出品のルビーは中にやばい邪神が封じられていることになりました。ブライアン・ラムレイ先生の短編「ダイラス=リーンの災厄」(後にタイタス・クロウサーガに取り込まれる)での話です。
このダイラス=リーンの災厄、オーガスト・ダーレス先生から「短編書いてみようか」って言われて書いたという話を聞いたのですが、ファンタジー世界でありホラーの色彩が比較的弱かったドリームランドで、しっかりホラーとつなげた作品というのは貴重です。
間接的にムーンビーストが関わっている作品で有名なホラーだと、スティーブン・キングの『ニードフル・シングス』とかも美味しいところなのですが、本筋からそれるので一旦やめておきましょう。
こういった経済活動の為の移動手段として、月とドリームランドをつなげる黒いガレー船に乗っています。オールを漕ぐのは奴隷任せにはせず、自らの恵まれた肉体で行っています。
その船を漕いでいけ、お前の手で漕いでいけ、お前が消えて喜ぶ
【ムーンビーストの物語】
ムーンビーストが出てくる物語でおすすめしたいのは
●未知なるカダスを夢にもとめて
●幻夢の時計
●Mad Moon of Dreams(日本語未訳)
あたりですね。『Mad Moon of Dreams』は私も途中まで読んでますが、楽しいですね。俺が訳したい。でも森瀬先生がこのシリーズ進めてるから難しいだろうな……。翻訳、あと十本くらいやったら原文への忠実さを出せるようになって、あと二十本くらいやったら執筆した時代の感覚を反映できて、あと三十本くらいやったらそれらを保ちながら面白おかしい訳をできるようになりそうなんで、場数を踏みたいですね。
日本でも幻夢郷三部作全部出版される日が来たらいいのになあ。表紙絵をおもいきりコテコテ現代風味で寄せて、言葉遣いも現代風味で寄せて超訳味にしたら絶対に……。
それはそれとしてTRPGで存在感を示すことも多くて、『アカシック13』に収録の「黒いガレ―船」はムーンビーストのパブリックイメージの確認に最適です。
是非一度遊んでみてください。
【最後に】
ということで新年最初のクトゥルフ講座でした。
職場がろくでもないとかじゃない限りは今年も月一更新でやっていきたいと思います。
ところで一ついいでしょうか。父親から「某社の編集さんがカットナーの本褒めてたよ~」って話を聞いたので嬉しかったんですが、せっかくならそれ直接言ってくださいよ!!!!!!! って新年初怒りおよび去年の怒り納めとなってしまいました。もっと腕上げてもっと褒められてえな……。
悔しい……今は一つずつ場数を踏んで実力を高めていきたい時期なんだからそういう話聞きてえよ近くで……。もう北海道から飛び出したくなってきますよそんな話聞かされると。いや、札幌あたりにすめば十分便利にそのあたりが解決するんですが……。
とはいえ、翻訳もそれ以外も、できることはまた地道に進めているので、何が歯科の発表はまた今年のうちにできると思います。楽しみにしていてくださいね。
それでは次回までくれぐれも、闇からの囁きに耳を傾けぬよう。
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