第二十三回おまけ 200万PV記念と今後のクトゥルフ講座について

【初めに】

 はい、久しぶりのおまけ回。実はこれが50話目だったりもします。200万PVと合わせてダブル記念ですね。先程の第二十三回でも触れましたが、ダブルミリオンです。エッセイ・ノンフィクション異聞帯ロストベルトを司るクリプターの一人として鼻が高いです。私は王とも上手く行っているタイプのクリプターだからな……。まあ他より小さな異聞帯で、全体的に人口は少ないのですが、自分の好きなクトゥルー神話の話を好きなだけやってしれっと総合ランキング一位まで貰えるので僕にとっては最高の世界です。神の話をするとしよう。webのカクヨム。累計のエッセイ。ランキングの端から君に聞かせよう。君たちの物語は祝福に満ちていると……。祝福は同時に呪詛でもあるので楽しい事だけじゃないけどカクヨムは全ての人間の物語を受け止める場所です。R-18は除きます。それはそれは残酷なことですわ。

 正直なところ、そんなカクヨムという白紙の地球の上に神話世界のテクスチャが敷き詰めたいんですよね。まあファンタジー異聞帯やラブコメ異聞帯が強くて、僕の好きなジャンルは基本押され気味な訳ですが……。エッセイ・ノンフィクション異聞帯は僕の野望の足がかりとして大切に大切に扱わせてもらうぞ~! ひゅ~っ!


 余談なんですが初めて行ったカドカワの新年会でカクヨムの偉い人から「あ、海野さんですね~」って言ってもらえたの嬉しかったです。それだけです。ジャンル一位を取るのは……とても嬉しい! そういう話です! LOVEカクヨム!


 今日はエッセイ・ノンフィクションのジャンルについての紹介を兼ねたお話、今後のクトゥルフ講座のお話、あと今後どういう作品書きたいみたいな話ですね。邪神豆知識は特に無い話だからおまけです。死にかけたので整理しておきたいじゃん。死にかけたと言えば許されると思ってないかこいつ?


【エッセイ・ノンフィクションの話】


 闘病記や体験記、それに豆知識集みたいなのが多いジャンルですね。最近(2020/05/03時点)ではコロナウイルス関連の作品とかも多いです。ちなみに医療業界コネクションなどで、書いた中の人について実は知っている作品もランキングに入っているんですが、詳細は秘密よ。あとカクヨムに登録している人ってかなりの割合で書いている人なので、創作関係のエッセイも多いです。しかし内容次第では創作論ジャンルの方がしっくり来るものも勿論あります。というか創作論ジャンル自体、こっちで溢れかえってたものをジャンル増やして対応したんじゃないかなあと勝手に思ってます。一時期、その手のやつがエッセイ・ノンフィクションジャンルでやたら多かったんですよね。


 そう、カクヨムの歴史も長くなってきたのでお話したいんですがエッセイ・ノンフィクションは最初わりとネガティブな空気があったんですよ。カクヨムのポイント集計挙動を利用した悪戯やら文句みたいな内容の文章やら、ちょっと困った感じのものが色々と。まあカクヨム全体として初期の頃はオレオとかオレオ以外とか色々ありましたからね。オレオ以外はあまりにもあまりにもでネタとしていじりにくいのでやめておきます。ともかく、そういうものはご意見フォームでやるべきですし、ランキングの中に居るのは不健全じゃないですか。僕が面白いエッセイ・ノンフィクションの作品を出してランキングにのってやるみたいな思いもあってクトゥルフ講座を出したりしました。そうやってエッセイ・ノンフィクションが楽しい場所になっていって、エッセイコンテストとかもあって……お笑い芸人の人、東大生の人、元気にしているのでしょうか……僕は元気です。悪性リンパ腫ですが治療は順調なので元気。


 で、エッセイ・ノンフィクションそのものの話に戻ると、本当にただただエッセイとかノンフィクションってやってもネタになりづらいので、自分がした特別な体験や自分が専門としている分野の知識について纏めるのが一番良いんじゃないかなと思います。個人的には専門知識ネタがおすすめです。元々人が来づらいので、ジャンル性でカクヨムの外から人を集めたりするのもいいですし、創作に役立てられることを生かしてカクヨムのうちから人を集めることもできます。文章で自分の知識を端的に纏めることは、自分自身の学びにもつながるので、専門知識エッセイはとてもいい。体験記は当時の出来事に関する自分の思いを纏めることになるので、精神衛生上素晴らしいのですが、専門知識に比べるとネタ切れで続けられなくなるリスクがあります。海外旅行とかそんなしょっちゅういけないし、闘病だって繰り返したらヤバいじゃないですか。普通の日常を続けながら書けるってところに圧倒的なアドがあるんですよ専門知識エッセイ。あと元から専門分野だからSNSなどで仲良い人にも読んでもらいやすいでしょ? 初期から読んでくれている方が居ると作品書くモチベーションになるし、継続につながり、継続は力なのでとても良い。とにかく話書く前に普通の文章書いてみるのも練習になるし上手く行ったら自分の作品の宣伝チャンスにもなるしね。是非皆さんもカクヨムでエッセイ・ノンフィクション書いてみてください。


【今後のクトゥルフ講座】


 無事に200万PV到達しました。基本運営方針は変わらずリクエストに応えて書いていく&月に一度は書いていくって感じでいきます。仲の良い書き手の方がweb小説を牛丼に例えてらっしゃったんですが、うちは固定読者の方とそば好きの方とそばブームで興味を持ってくださった方で回す蕎麦屋です。薬剤師の仕事や他の作品や闘病の傍らなのでまあ月イチ以上の更新はあんまり期待しないでください。いきなりFGOでクトゥルー神話関係のサーヴァント、フォーリナー案件が発生しない限りは緊急出動とかはない……筈。僕は毎年正月の予定は空けて待機するようになりました。わかんねえ、メギド72で唐突に物語の中心にモロにそういうの出てきたらちょっとどうなるかわかんない。でもメギドそういうことやらないからな……多分大丈夫。

 必要だと感じているのでクトゥルー神話以外の色んな表現や題材を学んでいるし、それを作品そのものに還元こそしているものの、結局書いてて楽しいのってクトゥルー神話で求められているのもクトゥルー神話なんですよね。だがその企画は通らない……。俺という存在が不要……とは思わないので勉強を続けているところです。とりわけ若い人が目立ちがちですが、やっぱ物書き界隈全体見るとまだ俺若いから素直に腕を磨き続ける期間も必要だよね。なので多分純粋にやりたいことやってガス抜きする場所としてもクトゥルフ講座は続くと思います。ご安心ください。

 こういった場所って知識のシェアが主目的なので、シェアしたい知識があったら応援コメントなんかで「◯◯って文献で××だったんですけどそこらへんどうお考えっすか~」とか「△△について知りたいです~」とか、そういう話をしてくれれば今後一層コンテンツとして楽しくなっていくと思うので双方向でやっていきましょう。

 今回やった病気についてのまとめとかもそうですけど、何かテーマを絞ってそれに関わる邪神とか紹介していくの面白そうですね。メギド72のピックアップみたいで面白くないですか? 来てくれ! 医療デマを広めそうな邪神! 来てくれ! 這い寄る女体化No.5! みたいなさ……。


【今後の作品について】


 今後もクトゥルー神話をメインで書きつつ色々幅を広げていくつもりです。それはそれとして今身体ズタッズタなので、ほぼ間違いなくこれまでのようなガッツリした神話書けるほどの体力は残ってません。ざまあねえなあおい! なのでしばらくは自分の今の体でも書けるくらいの軽やか~なもの書いていくことになるんじゃないかと思います。登場人物増やして管理するのとか大変だからな……。ひとまず身体悪い内にメイン四人だけで話を回せるタイプの十万字の簡単な長編書いて、治療終わったらケイオスハウルの劇場版を終わらせて、出版用の企画の奴もやって、という流れかしらねぇ。魔剣は理論的に構築されなくてはならないし論理的に行使されなければならないという有名な言葉がありますが、魔術も理論的に構築されなくてはならないし論理的に行使されなければならないので、病人が論理ぶん回すのめっちゃ疲れるんですよ。まあ神々への信仰があるので理論は無限に構築できるしなんなら磨きがかかってるくらいなんですが、現実としての論理行使がびっくりするくらい伴わない。何もかも病気が悪い。神よ救い給え、いえやっぱりいいです抗がん剤で治りそうなので。


 最近は辛く厳しい異世界のみが売れ線の時代が終わりラブコメが許される多様性が出てきたので、ラブコメを色々と模索しているところです。ロジックで詰めると男の子一人に女の子一人で負荷を極限まで減らして、基本的に(男側を突飛にするよりは)女の子のキャラ性をフックにして、メイン二人の魅力で確実に読ませるになると見ています。ホラーであっても結局メインキャラの魅力で読んでもらう物語が良い物語なので、そこは感覚がそんなに違ってこないんですよね。問題はホラーだと主人公と超自然的存在ないしは恐怖の対象が関係性を結ぶ訳ですが、ラブコメだとあたしの大好きな主人公クンをどこの馬の骨とも知れない小娘一人に渡さなくちゃいけないんですよね。神の贄にするべき主人公クンを人間の小娘風情に……勿体ない……。でも人外にすると「え~人外はちょっと」って言われるのであんまり超自然にはできないんですよね。実際エロ漫画じゃねえんだからさ、人外だろうと人間だろうとキャイキャイイチャコラ会話してる分には違いなんて作者の脳内や細かい言葉の端々しかないんですよね。それなら余計な設定なんて重いだけで存在しないほうが合理的なんですよ。こうやって長々話をしている理由ですが思考の外部化です。外部化することで空いた脳内メモリを答えの追求に利用する受験勉強のちょっとした応用です。苦手な数学とかでよくやりました。ヒロインが女神のような、女神だと思える女性であればいいんですよね。まあ善き神であろうと悪しき神であろうと構わないのですが、それを僕自身と読んでいる方で共有できれば良いんですよね。企画を通す上では担当編集さんもそうですね。仮想構築した主人公という人格を神の贄に捧げる儀式によって作品のエネルギーを作っているんですねきっと僕は。ずっとそうだった。今担当さんと話してた企画も結局のところ主人公が信仰対象になりうるような女性と恋愛関係が発生したら信仰じゃなくて愛なので信仰は続けられないけどめっちゃゆれる~ってなりながら情緒を揺さぶられる話なので、ロジックですね。今こうやって書いている中で自分の中の整合性が発生したので、今思うとスタンド能力をべらべら喋るのもあれ合理的なんですよね。

 ただやっぱ主人公を神の贄として消費しつくすことで作品作るのはフルサイコフレームのモビルスーツみたいなものなのでやばい。その術理は病気の身体で使い続ける訳にもいかないので、今度のリハビリ連載はコクピット周りのシナリオギミックだけをこの儀式魔術にして、消耗を最低限にするデザインです。


 最近ずっと考えていたこととして、話そのものの作り込みとかあっと驚くどんでん返しとかそういうもの無くても楽しい話は作れるし評価されるもので、むしろ作り込みそのものを意識すると肩に力が入ったり伝わらなかったりして面白いと思ってもらえなくなるんじゃねえかなみたいなのがあるんですよ。担当さんは僕がフルサイコフレームMSやサイコミュ上等MAで話を作ってブン回せるから、さして金も生み出せない僕を買ってくれているので、そちらに提出する話は勿論インテンションオートマチックとかネオサイコミュ搭載でフルサイコフレームとかファンネルマシマシMA系列とかの最高級機で行くんですが、普段連載として回す為にはせめてフィンファンネル抜きのνガンダムくらい、もっと言えばZガンダムのバイオセンサーくらいでいいんですよカミーユみたいなキチガイが使わない限り安全なのでバイオセンサー。飛び道具もインコムがあればいい。なんならインコムよりも全身にスラスターとコアに大出力ジェネレーターをつけられれば良い。そうですねジ・オです。けどそこまでシンプルに強いのって小説で考えると「売れて楽しくて書きまくってる」みたいな状態なので全身にスラスターと重装甲をつける贅沢はできないんですよね。最低限の消耗で面白い連載やるには自分の能力だとバイオセンサーで操縦性を上げながらインコムを飛ばして立ち回りの補助をやり、面白いポイントを上手いことぶち抜き続けるしかない。ふーん、発想としてはドーベンウルフで大物狩り狙う時の動きじゃん。というわけで試作したのがこれ。試作機なので色をちゃんと塗ってない。


「二階堂ゆみの初恋」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054895840060


 バイタルポイントへのダメージだけ経験とフルにサイコミュ使わないことで生まれる余剰のNT能力で抑え込んで、普段の攻撃そのものはとにかく火力投射しまくりながら弱点を探って撃ち抜いて勝つ。逆に今までが不足した実力を補う為にキュベレイぶん回し続けてたんですね。担当さんから受賞講評において飛び道具だけでぶち抜いてるって言われたのはそういう部分があるかもですね。あの時は実力不足を自覚していたので仕方ないから使えるか分からないけどファンネル沢山使って、結果的にその数だけファンネル使えたことが評価されたみたいな面白い流れなんですよね。今までもファンネル使ってたけどあそこまでファンネル使えるって思わなかったんだもん。勿論今後の結果を出す為にパイロット技術の向上を期待されているけど、評価されたのはキュベレイの操縦自体が可能な高いNT能力だったみたいなの面白いですね。病気も仕事も国試も卒論も無い状態で、なおかつ絶好調だとキュベレイっぽい動きができるんですね。特に説明もなく書き手と作品は、パイロットとMSみたいなところありますよねという前提で話をしましたが思考の外部化なのでそこらへんの前提は特に話してませんね。おまけなのでこういう回があってもいいよね。あ、担当編集さんファンレターめっちゃ喜んでくださってました。送ってくださった皆さんありがとうございました。


【最後に】


 小説を本格的に書き始めてからもう五年か六年くらいは経つのですが、こうして振り返ると求める道は遠く険しいですね。じゃあこのエッセイが何かというと自分にとっての信仰の確認、祈りの場所なんですよね。僕の書く作品はまだ僕の望む価値を生み出すことができていないが、僕の信仰は僕に予想できない価値を生み出してしまった。というのがこのエッセイなんですよね。信仰に基づく知識集積が結果として時代の潮流に適合してしまった。ラッキー。これは神の恵みに違いないですよ。私には分かります。これはますます信心していくしかありません。みなさんもご一緒にいかがですか信仰。まずはこの作品に星を三つ入れてみましょう。あ、もう入れている方は大丈夫です。貴方のもとにも神の祝福のあらんことを。

 それでは次回また会う時までにくれぐれも闇からの囁きに耳を傾けないように。

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