第18回 チャウグナー・フォーンってなぁに?

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【始めに】

 おはようございます。こんにちわ。こんばんわ。何時の間にやらケイオスハウルの人じゃなくてエッセイの人になるのではないかという恐怖に駆られているsealです。でもクトゥルフの人ならギリギリセーフかなとも思うsealです。


 今日はとても良い事があったんですよ。ツイッターで直接「このエッセイ良かった!」と言って下さる人が居てもう感激です。ここでweb物書き講座を唐突に始めるんですが、webにかぎらず物を書いている人間は「私これ好き!!!!」と直接言われると血を吐いて喜び悶ます。こればっかりはもうどうにもとまらない。


 なので皆さん、良い作品を見つけたら簡単でも良いので「良いよね!」と言ってあげて下さい。それだけで十分アマチュアの我々には報酬になるのです。☆一つで救われるんです。ちっぽけな物書きなんです。自分の作品に限らず、カクヨム全体の為によろしくお願いします。あとセイクリッドセブンは良いアニメなので皆さん見ましょう。


 というわけで本日の宣伝ノルマが終了したので早速講義を始めます。今回のテーマはチャウグナー・フォーン(チャウグナル・ファウグン)。あの有名シナリオ“毒入りスープ”の主犯です。


 ネタバレするな? 大丈夫です。主犯分かったところでクリアできるお話でもないですから。面白さを損なうことはないでしょう。


 「もう毒入りスープをやったよ!」という人も、「毒入りスープこれからやるよ!」という人も、「毒入りスープって何?」という人も、是非楽しんでいって下さい。


【概要~象? 像? 続・殺戮のメトロポリタン・ミュージアム~】


 チャウグナー・フォーンは象に良く似た長い鼻、水かきみたいな大きな耳、そして透き通る牙を持つ神です。ただし鼻の先端が朝顔のように広がっており吸血の為の器官となっております。


 生け贄を貪る時を除いて動くことは殆ど無く、普段は石像のような姿で瞑想するばかりなのだそうです。そんな性質から美術品としてメトロポリタン美術館に運び込まれ、職員を生け贄として復活。そのままNYに殺戮の嵐を巻き起こしました。


 最終的には時の彼方へ放り出されるものの、「時間の枠が溶かされる時」に復活するという不吉な予言が残されており、何時また人に牙をむくか分からない恐ろしい邪神となっております。


 信者達の間では全能神として崇められ、宇宙そのものを司る神だとされています。しかし、描写を見ている限りではそんな気配はしません。TRPGではむしろ肉体や精神を変容させることが得意で、魔術に関しても基本的にGM任意であるものの、特筆すべきところはありません。


 しかも生物の改造に関しては間違いなく得意であるという描写が有るものだから、なおのこと身体と精神の変容を与える神としての側面のほうが強くなってしまうのです。ではそれがどんなものかを次に見ていきましょう。


【概要~信者って何処から来るの? DIYで作る奉仕種族~】


 チャウグナー・フォーンが始めに地球に来た時、最も進歩していたのは両生類だったそうです。イスの偉大なる種族の時もそうですが、クトゥルフ宇宙は両生類が謎の発展を遂げていますね。地上と水中の両方にリソース振り分けなくてはいけない関係上、最も進歩・発展した種族にはなりづらそうだと思うのですが……まあクトゥルフ神話は両生類や粘液や悪臭が大好きですからそんなものなのだと割りきってしまいましょう。そこら辺は時代の隔絶による思考の差異です。当時の人達にはそれがダークな神を表現するのに最高にCOOLだったのでしょう。


 チャウグナー・フォーンはその進歩していた両生類を自らの眷属にすることを思いつきます。チャウグナー・フォーンによって改良された彼等はミリ・ニグリと呼ばれ、忠実な信奉者として長きにわたって創造主に仕えました。彼等と原始の人間による冒涜的かつ穢れた交わりによって邪悪なる混血の亜人チョー=チョー人も生まれたとされています。意外なことに外見は人間に似ていたらしく、浅黒い肌が特徴だったと伝えられています。


 このチョー=チョー人は世界中に分布しておりますが、彼等がミリ・ニグリから生まれたのだとすればそのルーツはヨーロッパにあるのでしょうね。なにせチャウグナー・フォーンは元々ピレネーの山脈に居たのですから……。


 ピレネーに伝わる伝説の“熊の子ジャン”は案外この旧支配者の落とし子なのかもしれません。


【概要~人理ローマvs旧支配者!~】


 チャウグナー・フォーンは人間が台頭するまではピレネーのお山でミリ・ニグリと平和に暮らしていました。ですが、ミリ・ニグリの行う生け贄を伴った邪悪な宗教的儀式にYローマが目をつけ、これをやめさせようと殴りこみを仕掛けます。


 犠牲は有ったものの、ローマが勝ちます。無敵帝国ローマですから。


 一時的には勝ちを収めていたものの、チャウグナー・フォーンもローマ本隊とぶつかる前にあっさりと逃げてしまいます。中々クレバーな神様です。


 この時、チャウグナー・フォーンの兄弟達は彼の撤退に文句を並べますが、彼は聞く耳有りません。気まぐれで勇気ある人間を見逃すこともあるようなゆるい神にも関わらず、兄弟達に対して激怒し、自らの復活の際には貪り食ってやろうと言い残してピレネーを去ります。


 それからは先程述べたメトロポリタンでの大虐殺に至るまで、中央アジアでチョー=チョー人と平和に血生臭く暮らしていたのだとか。


 このようにチャウグナー・フォーンは今のところそこまで大きな働きをしているようには見えません。


 ですがチャウグナー・フォーンが積極的に動かないのは、星の並び(星辰)が悪い為、本来の力を十全に発揮できないからなのです。


 もしも、これから先の未来で星辰が正しくなったならば、その力は人類に想像することさえできないものとなるでしょう。


【最後に】


 という訳でチャウグナー・フォーンについて簡単に纏めてみました。毒入りスープについても本当は触れたいのですが、シナリオネタバレはご法度ですので残念ながらできません。


 初見でやるには楽しいシナリオなので、皆さんも是非やってみてくださいね。


 それでは本日の講義を終えたいと思います。皆さんありがとうございました。


 くれぐれも次回までに闇からの囁きに耳を傾けぬよう。

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