第14回 クトゥグアってなぁに?
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とはいえ、この講座を読みに来ている人ならきっともう読んでくれていると思いますが、仮に読んでなかった場合でも書籍版だけ買っておいて下さい。印税はこちらの口座もとい講座を充実させる為の取材費に回りますので、その為の簡単な初期投資ということで。
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【初めに】
雨の月曜日ですね。皆さんは日曜をいかがお過ごしでしたか。私はその日も何時も通りにパソコンの前でひたすら打鍵を続けていました。
戦いに疲れ、窓から空を見上げれば照りつける太陽。そこで私はふと思い立ちました。
そうだ、クトゥグア書こう。
そうです。拙作ケイオスハウルでは微妙に扱いの悪いクトゥグアです。ニャルラトホテプの天敵で、TRPGでも追い詰められたプレイヤーキャラがヤケクソで召喚して辺り一帯を焦土に変える恐ろしい邪神、クトゥグアです。
ケイオスハウルでニャルラトホテプに土付けられまくっているのは主人公補正の有無が原因で、本当だったら有利とれる筈なんですよ。強いんですよ。
しかしその強さとは裏腹に、案外クトゥグアについての情報は少ないのです。これが何故なのかについても今日はお話していきたいと思います。
【概要~どんな神なの?~】
炎を操る旧支配者の一角です。フォーマルハウトあるいはコルヴァズという恒星を根拠地としています。炎の精霊という扱いが基本ですが、同時に冷気を操る他の神性を生み出した事実から、この神は熱そのものを操る力が有るという解釈をすべきだと私は思います。
そもそもエネルギーを奪えば原子を含め全ての運動は静止し、エネルギーを高めていけば原子さえも自由に飛び回り燃え上がる
正直に言えばオーガスト・ダーレス氏の旧支配者を四大元素になぞらえて語るという試み自体、無理が有る気がしてなりません。例えそもそも火属性を司る為に生み出された神であったとしても、クトゥグアを素直に火の神性と言うのは違うと私は思います。
熱を自在に操作するという他を圧倒する物理的能力を持ちながら、クトゥグア自身が積極的に人間と交流を持つことはありません。
これはかつて旧神との戦いによって放射線を浴び、その影響で狂気に陥ったせいではないかと考えられます。とかく話の通じない神なのです。
しかしそんなクトゥグアであっても人間に協力してくれることがあります。それは遥か太古よりの仇敵であるニャルラトホテプが絡んだ事件が起きた時です。
もしもニャルラトホテプによって窮地に陥った人間が呼んだならば、クトゥグアは必ず来てくれます。そしてその人間のことも、その周囲のことも、一切気にすること無く何もかも焼き払って満足して帰ります。ン=ガイの森と呼ばれるニャルラトホテプの地球上の拠点はこうして抹消されました。
TRPGにおいてもニャルラトホテプが相手の時は最終手段として呼べるようにしておきたいものです。
ニャルラトホテプが基本的に大人しく暗躍しかしないのはこいつのせいなんじゃないかという疑惑も有ります。
ただ、この講座で紹介したシアエガは、作中描写的にどうもこのクトゥグアを恐れている節が有るようです。
もしかしたらニャルラトホテプのみならず、己の狂気のままに全ての邪神を攻撃する危険な性質が有るのかもしれませんね。
【概要~外見~】
巨大な炎の塊であるというのが定説です。生ける炎という表現もされ、基本的には不定形です。クトゥルフ神話においては珍しく粘液質じゃないのです。ただ巨大です。ひたすら巨大です。恒星、そうでなくとも惑星程のサイズが有るとされています。地球に召喚されるときは程々のサイズに縮んでいたり、一部しか召喚されないというのが基本です。さもなくば地球は滅ぶ。
あと擬人化される時は赤髪の女の子になっていることが多いですね。分かりやすく炎!って見えますし。
ただ、The Secret of Knossosというクトゥルフのシナリオで登場した化身“生ける漆黒の炎”は少し様子が違います。
その化身は牡牛を模した筋肉の塊であり、全身をまるで表皮のように薄い炎が包んでいて、漆黒の頭部からは七本の角が雄々しく反り立っています。
まるでギリシャ神話に現れた怪物ミノタウロスの如きこの化身は、クトゥグアの純粋なエネルギーだけが形を得たものだとされています。
理性の一切を捨てたが故の圧倒的な力、そして凶暴な性質は探索者を恐怖のどん底に突き落とすことでしょう。
拙作ケイオスハウルに登場するアステリオスはこの化身がイメージソースになっております。パワー系の機体ではなくて、ファンネルを使ったテクニカルな攻撃を得意とする機体なので、暴走すると劇的に弱くなる困ったちゃんです。
【歴史】
先ほどチラリと触れましたが、クトゥグアはオーガスト・ダーレス氏の提唱する旧支配者の四大元素への分類の為に作られた神格です。当時、クトゥルフ神話において火の属性を司ることのできる神が居なかったので作ったとされています。
こういった経歴故に火を司る神は少なく、またクトゥグア自身もそれほど深く設定を掘り下げられることが無いまま、今日まで至っています。部下(ということに後付でされた)フタグア君のほうが記憶の取り込みや地球への接近などでキャラ立ってます。
やっぱ無理が有ったんですよ四大元素分類!
しかし、その記述の少なさ故に自分なりの解釈をして使いやすい神であるとも考えられます。
魔力や神の気配に反応して攻撃を繰り返す自動機械、大きな力を持て余す子供、破壊と殺戮を求める戦闘狂。お好きなようにキャラクターを与えて暴れさせてみてはいかがでしょうか。
もしかすると、クトゥグアに新たなる設定を付け加えるのは貴方かもしれませんよ。
例えばですけど海外のクトゥルフ神話TRPGサプリだとクトゥグアの眷属を封じ込めた
クトゥグアの筋肉を駆動系に用いたスーパーロボットを出しても良いんです。クトゥルフは楽しんだもの勝ちです。
楽しまないとSAN値削れちゃいますよ。
【最後に】
今回のあとがきはスーパー宣伝タイムだ!!!!
はい、クトゥグアは今度出す「A Big C」でも取り扱いたい神格だったりします。変わり者を装った常識人である主人公の対極に存在するダークヒーローとして、最後まで徹底的に大暴れさせたいですね。
クトゥグアの設定の少なさを逆手に取り、破壊と殺戮だけを求める空虚で、だからこそ純粋な思想犯。対話の対極、問答無用の否定と攻撃を突き詰めた殺神者。作家であるが故に語り合うことと理解しあうことを心の底では求める主人公と真逆のスタンスでありながら、結果として人々を救う恐怖の救世主。そんな雰囲気で
とはいえ、そちらの話はこれから次第。原作大賞の三万文字でやるには長い話になるので、あくまで今後うまくいった時の予定です。僅かでも気になったという方は「A Big C」の応援をどうぞ宜しくお願いします。基本は黄金の蜂蜜酒がキマったトンチキ仮面戦士&イカモノ魔法少女&厨二病でも恋がしたい系作家志望高校生のドタバタコメディーです。
今日は宣伝が少し長めになってしまいました。とりあえず本日の講座は此処でオシマイです。それでは次回まで闇からの囁きに耳を傾けぬようお気をつけ下さい。
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