第3話 自己紹介なんてなかった
タイトルからわかると思うが、新学期によくある自己紹介は特に何かあったわけではないので割愛させていただく。
強いて言うならクロが寒い一発芸をやって見事スベったとだけ言っておこう。
「じゃあ今日はこれで終わり。部活動紹介の紙後ろに貼ってあるから見といてよー。それじゃ号令係君挨拶!」
きりーつ。きをつけー。れーい。
さよならー。
「あ、白井君と黒田君は残りんしゃーい」
ハイフ先生から呼び出しだ。
「うげっ、なんかあんのかよ…」
クロはやはりハイフ先生のことが苦手のようだ。
「当たり前だろ?せっかくの休みにあんな辛い特訓をさせられたんだからさ」
確かにあの特訓はきつかった。一昔前の熱血漫画でもあそこまでやってないぞ。
「そこで喋ってないではよこんかいこのやろー」
おっと
俺とクロはすぐに先生のもとへ行く。
「お前らには、この私が顧問を務める射撃部に入ってもらいまーす。残念ですがこれは強制でーす。諦めて必要事項をこの紙に記入し明日の朝に私に出しなさい」
そう言われ一枚の紙を渡された。その紙には「入部届」とやけにでかく書かれている。
射撃部…?そんな部活があるのか。
「この部に入ると合法的に銃が持てるからね、銃はこれから異世界を救ってもらうのに絶対必要だから、仕方ないね」
銃!?この平和な現代社会で銃を持つのか。
「おいおい先生よぉ。いくら部活って言ってもよぉ、さすがに銃はまずいんじゃねーの?」
「安心したまえクロ君。そこは私の神様パワーでどうにかする」
「神様パワーって…」
神様パワー…気になるな。やっぱり何でもできたりするのだろうか。
「少なくともシロ君の考えを読むことぐらいはできるよ」
なんと。
「まぁその辺の細かいことは明日入部して、放課後の集まりで話すから。今日はもう帰っていいよー」
ではさっさと帰ろう。クロー早くしろー。
「はいはい、言われなくても」
――――――
いやー、楽しみだなぁ。これから彼らがどんな選択をし、どんな運命を歩んでいくか。
フフフ…フハハハハ…フゥーッハッハッハッハッハッハァー!!!!
「ハイフ先生、うるさいですよ」
あ、すいません。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます