　その夜はノスリさんとイトヨくんは一つのベッドで一緒に眠りました。眠る前にたくさんたくさんお話をしました。

　イトヨくんにもたくさんのお友達がいた事。でも今ではノスリさんしかお友達がいない事。山の王様と湖の王様の喧嘩で、湖の周りの森が燃やされて湖も汚されてしまった事。イトヨくんのお家も無くなってしまって、王様の住んでいたお城に勝手に住んでいる事。だけどそのお城も取り壊されて、湖も埋め立てられてしまう事。そうです、イトヨくんは住む家を無くしてしまったのです。

　ノスリさんはずっと黙って聞いていました。私と同じ……そう思いながら。

　イトヨくんは知らぬ間に話し疲れて眠ってしまいました。ノスリさんはそっとお布団をかけてあげました。その時、イトヨくんが寝言を言いました。

「ノスリは何故嘘をつくの？」