2.作品を引用フリー化しよう

さっくん:それでは、まずは作品をフリー化することだね。


読子さん:うん。最低条件は単純に、作品の設定でタグに「キャラ引用フリー(+)」「世界観引用フリー(+)」を設定すればだいじょうぶ。+の有無については仕様書も見てね。+があると、カクヨム外部でも引用OKと表明したことになるよ。


さっくん:自分の手を離れて、知らないところで知らないものが生まれる可能性もあるし、たとえばイラストサイトなんかで自分のキャラクターがイラスト化される、なんて嬉しいこともあるかもしれないね。


読子さん:わたしやさっくんのことも、いつか、だれかが絵にしてくれるかな……? ちょっと楽しみ、かも。このとき、タグをつける作品は「親作品」につければ混乱が少ないと思う。この「さ読」シリーズみたいに連続でいくつかの作品がある場合は、代表作に付与するのがいいと思う。


さっくん:子作品や、ぜんぶの作品につけちゃだめなのかな?


読子さん:混乱を生むかもしれないな、と思っているの。親作品だけにつけられていれば、タグ検索をしたときに、フリー化した親作品が一覧になって見やすいんじゃないかな。それに、子作品にもタグをつけてしまうと、それが親作品かのような誤解を与えてしまいそう。もっと具体的に言うと……フリー化されたほかの作者さんの世界観を引用した小説に、フリー化したくない自作の設定を登場させた場合、子作品にフリー化のタグをつけてしまうと、それもフリー化を表明することになってしまう。


さっくん:ふーむ……。でも、子作品が、フリー化された作品のシリーズであることを伝えるにはどうしたらいいのかな?


読子さん:それは、作品シリーズ名をタグにしたものをいっしょに付与すればいいと思う。たとえば、わたしたちのシリーズには「さ読」というタグをつけているの。もし、わたしたちをつかって作品を書いてくれるひとは、この「さ読」のタグを付与してくれればうれしいな。作者も読者も、みんな見つけやすくなる。


さっくん:なるほど。あとは、小説の紹介文欄を使うことかな。ここに引用作品やシリーズ作品であることを表明しておけば、わかりやすそうだ。


読子さん:うん。紹介文もそうだけど、フリー化した親作品は、ほかのひとにキャラクターや世界観の魅力がすぐにわかるような説明をつけるといいと思う。たとえば、キャラクター一覧をまとめてみたり、世界観に関する思いやお薦めの使いかたを述べたり。もちろん、作品シリーズ名のタグもね。紹介文や、目立つタイトルをつけた章にまとめておいたりするといいと思う。それと、その世界観が伝わるような短編をつくって、短い時間で伝わるように工夫することも、大事だね。


さっくん:思ったより、しっかりやると難しそうだね……


読子さん:そうだね。でも、引用されて作品があらたな方向に広がったら、とっても面白いと思うの! 作品をフリー化することによって、キャラクターの新たな魅力を発見するなんかの広がりがうまれることのほかに、親作品に興味を持ってもらえたり、作者自身に興味を持ってもらえたり、ほかの作者さんとのつながりができたり……その作者さんにとっての「とっかかり」が増えたらいいな。


さっくん:親しみのあるシリーズのスピンオフなら読んだり観たりしてみたいものね。作品と作者とをフリー化によって縦横にどんどん結び付けていけたら、楽しいね。


読子さん:逆に、フリー化タグをつけることで、その作品は多かれ少なかれ、もとの作者さんの手を離れていくから……いろんな想定外のことが起こるかもしれない、ということを頭の片隅に置いておくといいと思うの。


さっくん:タグをつけるかどうか、シェアードワールドに参加するかどうかは、それぞれきちんとよく考えて、っていうことだね。


読子さん:うん。さいしょは「フリー化タグ作品のために」世界観やキャラクターを用意して、公開していくのがいいと思うな。

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