3.なにはともあれ、あそぼう

「まさか、こんなことになるなんて……想像してなかったなぁ」


「読子さん……いま見てきたんだけど、もう『読子さんは思わせぶりに小説指南してくれる』に、キャラ引用フリー+のタグついてた……ぼくたち、シェアOKのキャラになってたよ……」


「すごい……アクセルベタ踏み、っていう感じだね」


「いただいたレビューで『マスコットキャラみたい』って言われて調子に乗ったんだよ、たぶん」


「ふふ、でも……ちょっとわくわくするかも。いままでにはなかったわたしたちが、生まれるかもしれないんだよね? もとの作者なんかよりずーっと甘い恋物語を書いてくれる人もいるかもしれない」


「でも、ぼくたちが引き裂かれるような物語もあるかもよ?」


「役者と物語の関係みたいに思えば、わたしはそういう物語があってもいいと思うな。うけとめ方は、それぞれのひとの自由だよ。その覚悟があってのフリー化、じゃないかな?」


「そうかなぁ……でも、明るい面に目を向けたほうが、いいか」


「うん、きっとそう。たとえばいわゆる『寝とられ』みたいなものだって、それが好きな人がいたっていいし、そういう物語だって一生懸命作られた物語。大事にしたいよね。ああ、ハウツーもので説明するときのキャラクターのお仕事も面白そうだし、現代ものにちょっとエキストラ出演させてもらうのもいいなぁ。ちょっと無理があるかもだけど、ファンタジーの世界も行けたら楽しそう!」


「読子さんがビキニアーマーでロングソード振り回したりするの?」


「それなら、さっくんだって男色の好色家に狙われたりするかもしれないじゃない?」


「うう……」


「さっくん、わたしね、webの小説ってもっと、自由でもいいと思うの。webって、共有したり、公開したりして大きくなっていくんだよ。オープンソースとか、集合知とか、成功も失敗もあるけど……でも、新しいことに挑戦するのって、楽しいじゃない? せっかくみんなと繋がってるんだから、繋がっているからできること、繋がっていなきゃできないこと、試してみたらいいと、おもうの」


「……そうだね。そうかもしれない。うん」


「それで、いろんな小説が生まれたり、面白い体験ができたり、つながったことでほかの人が自分の小説に興味を持ってくれたりしたら、素敵だよね」


「そうだね。もしも自分の作品が独り歩きをはじめたら、それはちょっと寂しいと同時に、誇らしいことでもあるんだろうね」


「うん。まずは、やってみようよ、いろいろ! ……あ、そろそろエンディングだよ、さっくん」


「このラジオみたいな流れ、ほんとに必要だったかなぁ」


「これまでも含めて、いろんな方法で書くわたしたちを、作者自身が実験してみたんだって。あ、あ、もう時間がたりなくなっちゃう! 以上『ひらけ! 読子さん』でした。また、どこかでお会いしましょう!」


「またどこかで! きっと、近いうちに! みなさま、とりとめのないこの作品をお読みいただき、ありがとうございました!」


<おわりにしようと思ったが思いとどまった>


このあとチュートリアル編そのうちやります


※シェアードワールド、キャラクター引用、世界観引用についてまとめる試みを別作品として立てました。作者の作品一覧よりどうぞご覧ください。

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