No.349.秋草木花

涼風に揺られる薄の微かな囁き

菊を采る東籬の下 だなんて歌った詩人がうたっけ

故郷で 自然を愛しながら 酒を酌み交わす

疲れきってる世間を離れてみるのもいいかもな


イエローカーネーションを胸に飾っていた母はもういないけど

今年の秋も きっと 黄色いコスモスが咲き乱れてるはず


緑白色のユーカリの花 いつも少しだけその中に混じっていた

桃白色の百合が今も鮮明に想い出される


偶然花屋で見つけた 鉢に植えられた紫色のスターチス

不思議と想いだすのは君の顔 おもわず部屋に飾ってみたり


オレンジと黄色のグラデーションが美しい菊の花と共に

届いたあの娘との別れ やけに秋風が心に沁みやがる


雲間に見え隠れする 秋月

波にもまれて 疲弊しきっちゃう毎日だけど

あの場所に咲いている草木花が癒してくれるよ

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