272日目:数日間の評価。
神聖歴六一〇三年・
朝、目が覚めると体調はすっかり良くなっていました……。
……凄いですね、あのお薬。けどもう絶対飲みませんけどね!
よし、今日は昨日休んだ分まで頑張って働きますよ! えいえいおー!
というわけで朝食後、いつも通り教会の門を開放します。
すると今朝は開けると同時に、数人の冒険者さんがやってきました!
そして、聖水を数本購入し女神像に手を合わせると足早に帰っていきます。
その後も午前中なのに聖水や傷薬などを買いに訪れる冒険者達がちらほら。
わぁ~、なんだか段々といい感じになってきた気がしますね、順調です!
なんて少し嬉しい気分になりながら、帳簿に目を通します。
ふむ……昨日はサールさんが記帳してくれたみたいですね……。
ふふっ、以前の帳簿の件があったので心配でしたけど今回はバッチリです。
これならいつ帳簿の管理をサールさんへ引き継いでも問題ありません。
うん、ここ六日の売り上げ推移も素晴らしいですね。
なんだかんだ毎日黒字続きで、最初の心配はどこへやら。
このままの状態が続いてくれれば教会の経営も安定しそうです。
あ、猫銀銭の回収率も上々ですよ。現在六~七割が返ってきています。
それだけ同じお客さんが何度もこの教会を訪れてくれているんですね。
まさかブランさんの計画がここまで上手くいくとは思いませんでした。
あの人はやっぱり凄いケット・シーなのかもしれませんね。
そんなことを考えていたせいか、午後になるとブランさんが訪ねてきました。
マヴロさんはちびっ子たちと遊んでるみたいです……本当、子供好きですね。
そうしてブランさんに用件を訊くと、調子はどうですか? と尋ね返されます。
あ、経営状況の確認に来たんですね。それなら応接室で話しましょうか。
というわけで、近くにいたルルちゃんにこの場を任せて私達は移動です。
応接室に着いたら大した世間話もなく状況の説明を始めます。
参加メンバーは私とブランさんにサールさん、ノアさん、サマラさんです。
サールさん達はここへ来る途中で声を掛けて連れてきました。
さて、この数日間の頑張りをブランさんはどう評価するでしょうか?
数十分後、売り上げ推移や猫銀銭の回収率を聞き終え、笑顔で頷くブランさん。
心配でしたが順調そうでなによりです、と結果を満足そうに褒めてくれます。
けれど、問題点も指摘されました……それは以前から懸念していたこと……。
そう、私達がいなくなったあともこの状況を継続できるかという問題です。
……サールさん一人でこの経営状態を維持するのは正直厳しい気がします。
今でも割りと人手が足りない状況ですからね……本当、どうしましょう?
その後、暫く話し合いましたが、結局この日は良い案が浮かびませんでした。
しかし、これは早急に解決すべき問題です……。
……冒険が本業の私達がずっとここにいるわけにはいかないんですから。
けど……この教会でのお仕事はまだもう少し続きそうですね。
今日の収支
特になし
――――――――
残金:金貨1枚、銀貨56枚、銅貨83枚
借金残高:金貨12枚、銀貨86枚
(゚-゚;)ウーン 何か良い案はないでしょうか……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます