215日目:治療院での暇つぶし。
神聖歴六一〇二年・
治療院生活は本当に暇ですね……なにか娯楽が欲しいところです。
……他の患者さんはなにをして過ごしているんでしょう? ……気になります。
はぁ……退屈ですねぇ。こうも手持無沙汰だと暗いことばかり頭に浮かびます。
……中でも特に気になるのはリンセさんのことです。
あの時、気を失っていたのでどんな状況で救出したのか知らないんですよね。
誰に訊いても、無事だから大丈夫、という答えが返ってきますけど……。
……今はどこでなにをしているんでしょう……心配です。
そんなことを考えながら午前中を過ごし、昼食の時間に……。
今日の献立も野菜尽くしです……お肉を、お肉をください。
私は虫とは違うのです……葉っぱや根っこはもう飽きてきました。
ふぅ……どんな食事でもお腹いっぱいになると眠たくなるので不思議です。
でも、お昼寝はいけません。今から眠ると夜に寝付けなくなります。
……それに仮に寝ても安眠できるとは思えませんしね。
ここ数日、割と夢見が悪いですから……はぁ、色々気にし過ぎなんでしょうか?
さて、というわけで気分転換も兼ねて本日も治療院を探検します!
部屋を出るなと言われていますが、籠りっ放しでは気が滅入るばかりです。
あと、少し体を動かした方が夜もぐっすり眠れますからね!
そう色々と理由をつけ部屋の外へ。
ふふふっ、今回は迷子対策も完璧です。
マッピングしながら進むために筆記用具を準備しました!
けど、移動するのにマッピングが必要な建物って……。
……ここ、本当にダンジョンとかじゃありませんよね?
なんて思いながら暫く歩いていると、前日と同じように右目がチカチカ……。
すると、また抜け出して散歩しているの? と背後から掛けられる澄んだ声。
ビックリして振り返ると、昨日の白いワンピース姿の女性が佇んでいました。
こ、こんにちは。昨日は本当にありがとうございました。
いきなり現れた彼女に驚きつつも、改めてお礼を言うと微笑みが返ってきます。
あれ? いつの間にか右目の痛みが消えています……不思議です。
それから数時間、彼女サマラさんとお喋りをして過ごしました。
話を聞いていると、サマラさんは随分長い間ここに入院しているみたいです。
なにか重い病気なんでしょうか? ……少しだけ心配ですね。
そうして夕方、夕食の時間になる前に部屋へ戻ります。
サマラさんが、送ろうか? と言ってくれましたが今日は遠慮しました。
折角マッピングしたんですから、地図を使ってみないと!
……そう張り切ったものの……結局迷ってしまいました。
おかしいですね……やっぱりここってダンジョンなんじゃないですか?
その後、夕食の配膳作業をしていた職員さんに発見され凄く怒られました。
そして、部屋に戻るとお見舞いに来てくれたノアさん達にも叱られて最悪です。
……次、次こそは攻略してみせます!
今日の収支
銀貨:-2枚(宿泊費×3+ソシオ)(寝床◎、食事◎)
+1枚(ノアさん達の依頼報酬)
――――――――
残金:金貨7枚、銀貨15枚、銅貨23枚
猫銀銭190枚
借金残高:金貨12枚、銀貨86枚
(ノ_-;)…どこで間違えたんでしょうか?
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