195日目:アレに乗って帰ろう!
神聖歴六一〇二年・
つ、疲れましたぁ~……まさか一晩中調査に付き合わされるなんて……。
お陰で物凄く眠たいです……あぁ、頭がフラフラします……。
と、とりあえず部屋に戻ったら仮眠をとらないともう限界です。
ふぁ……うん、なにか分かることを期待してお昼まで寝ます! おやすみなさい。
……お腹がすいて目が覚めました。
時刻はちょうどお昼時……むぅ、少し恥かしいですね。
だって起きた理由が空腹とか……なんだか子供っぽいじゃないですか……。
食堂へ行くと、すでにノアさん達が食事をしている最中でした。
もうお昼ですが、おはようございます。さて、昼食の献立はなんでしょう?
えっと、お肉と野菜の炒め物にスープ、あとはパンですか。
……極々普通のメニューですね。はぁ……美味しい物が食べたい。
昼食を終え、食堂でゆっくりしていると昨日の職員さんがやってきました。
厚い紙の束を持っているのを見ると、調査結果が出たみたいですね。
さてさて、黒竜の小剣になにが起こっているんでしょう?
職員さんの興奮した様子が少し不安ですが、とりあえず話を聞いてみることに。
すると、彼は黒竜の小剣がいかに素晴らしく貴重な剣であるかを語り始めます。
延々と繰り返される称賛と美辞麗句……聞きたいのはそういう内容では……。
そして、無意味な話に飽き始めた頃、だから国へ献上すべきです! と職員さん。
……はい? この人は急になにを言いだすんですか?
あまりのことに唖然としていると、職員さんは小剣へ手を伸ばそうとします。
その瞬間、迸る紫電。吹き飛ぶ職員さん。騒然となる食堂……最悪です。
結果、食堂での騒ぎが収まると、観測所の所長さんに呼びだされてしまいました。
まぁ、当然ですけど……これ絶対に面倒事になりますよね。
そう身構えて所長室を訪ねると、入室するなり所長さんに頭を下げられました。
意外な態度に戸惑いつつ訳を訊くと、食堂の件はあの職員さんの暴走だったと。
だから、どうか冒険者ギルドへは報告しないでほしいと所長さん……。
……あ、察しました。ギルドと事を構えると物資運搬に支障が出ますからね。
ふふっ、私ももうだいぶ大人になりました。今回のことは水に流しましょう。
ただし昨日出した条件は守ってくださいね?
そう言うと、安心したように頷く所長さん。はぁ……大人の世界って面倒です。
話が終わり退室しようとすると、所長さんから二通の手紙を渡されます。
一通はギルド宛て。もう一通はあとで私に読んでほしいとか……なんですかね?
不審に思いつつも一応受け取っておきます。
さて、それじゃあ王都へ帰りましょうか!
ふふっ、帰りはなんとワイバーンに乗れるんですよ!
幼竜の時から人の手で育て、飼い馴らした非常に貴重な存在です。
本来なら各所への伝達用ですが、今回特別に使用許可をもらいました!
これを使えば王都まですぐです!
今回は色々ありましたけど、ようやく帰還ですよ!
今日の収支
(特になし)
――――――――
残金:金貨1枚、銀貨50枚、銅貨53枚
猫銀銭190枚
借金残高:金貨17枚、銀貨76枚
('-'*)フフ 使用許可、頼んでみるものですね!
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