92日目:マーガの街へ行くのです!!
神聖歴六一〇二年・
さて、昨日からニコさんとの共同生活が始まりました。
と言っても宿屋暮らしですけどね。あのあばら家に住むとか無理です。
……彼女、少しはまともな生活に戻れると良いですね。
三人で仲良く朝食を終え、冒険者ギルドへ。
ニコさん、少し気分が悪そうですけど大丈夫ですか?
朝から固形物を食べるのは久々だからって……じゅ、重症ですこの人。
私が確りして真人間に戻さないと!
とか思いながらクエストボードの前で依頼を選びます。
今回は何にしましょうか? 暑いですし楽なのが良いですね。
悩んでいるとノアさんが一枚の依頼書を渡してきます。
運搬任務ですか……場所はマーガの街。馬車でも一〇日程は掛かる港街です。
でも今の時期なら海は気持ち良さそうですね……。
よし! これに決めましょう! お仕事を終えたら海でパーっと遊ぶのです!
浮かれていると受付のお姉さんに、仕事ですからね? と釘を刺されました。
うっ……わ、分かってますもん! 依頼のついでに少し遊ぶだけですよ!
思わず反論すると、気を付けて行ってらっしゃい、と苦笑するお姉さん。
はい! 頑張ります! お姉さんも次会う時まで元気でいて下さいね!
それから冒険者ギルドを出て、荷物を受け取りに商業ギルドへ向かいます。
……初めて訪れた商業ギルドは真っ白で綺麗な建物でした。
そこを訪れるのは立派な服を着込んだ商人や使いの執事の方々……。
私は無骨な鎧姿……ちょっと場違い感が凄いです。
少し気後れして立ち止まっていると、ノアさんが呆れたように溜め息を吐きます。
そして、私が確認して来る、と言い残し颯爽と建物の中へ消えていきました。
うぅ……ノアさんは綺麗だしメイド服だから気にならないんでしょうけど……。
暫くするとノアさんが困った様子で商業ギルドから出てきました。
話を聞くと、保証金を預けないと荷物を受け取れないと……。
金額は……高すぎません!? けど仕方ないですね。それでお願いします。
お金を渡すと建物へ引き返していくノアさん。
何気に面倒ですね……こういう時の為にちゃんとした服を買いましょうか。
そんな事を考えながら待っているとノアさんが戻ってきました。
荷物は無事に受け取れたそうです。
いつもの様に魔術で収納してるから安心だよ、とノアさん。
こういう時は本当便利ですよね、その空間魔術……私も使いたいです!
次は旅支度の為に市場へ向かいます。
ニコさんが増えたので色々買い足さないといけません。
野宿セットなんかも大型の物に買い直しです。
何気にお金が飛んでいきますねぇ……。
うん、ニコさん、それいらないです。それもいらないです。
もうっ! 何でお薬の材料ばかり買おうとするんです!?
ノアさんも笑ってないで止めて下さい!
騒ぎながら準備を整え、明日からいよいよマーガの街へ出発です!
今日の収支
銅貨:-42枚(宿泊料×3)(寝床〇、食事〇)
-30枚(薬草等)
銀貨:-40枚(依頼保証金)
-2枚(野宿セット大)
-4枚(食品等)
――――――――
残金:銀貨5枚、銅貨1枚
猫銀銭30枚
\(;゚∇゚)/ お金が! この依頼を失敗したら明日は無いのです!
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