第7話 承・3

僕の目の前で相手は仮面を外した。木目が鮮やかな、両目と口に相当する部位に人差し指でスコンと開けたかのような穴が計3つあった。



これを被っていたから僕にそっくりになっていたのか?



ルパン三世の変装以上に現実離れしている。



「やあやあ、どうだい? この変形へんぎょうの仮面の力は?」



見ると相手は僕の肩くらいまでしかない女の子だった。しかも長髪で昔話でお馴染みの平安貴族かなにかのような衣装をまとっている。右手の腰には横笛。左の腰には刀が差してある。



「ほいっ!」



雲の上から飛び上がると、宙でバク転して橋の欄干の上に華麗に舞い降りる。



「ほら、君も来いよ」



そう手を伸ばされたが、こう答えるしかなかった。



「いや、この雲、どう動かしていいかも、自分で動いていいかもわかんないんだけど……」




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