第2話 起・2

世の中には、生まれつき子供の有利さを活用できない場合もある。



俗にいう不幸な家庭に生まれた子供、という奴さ。



僕もそのひとり。だからといって不幸自慢をしようってんじゃない。



もう人生はスタートしている。時間は有限。ボヤいている暇なんてあるか?



でも休息は必要であるべきだ。そうだろ?



夜の彼我橋ひがのばしの川面を眺めながら中学の制服から、シガレットを取り出し、100円ライターで火を点した。



時刻は真夜中を過ぎた午前2時。中学生がいるには場所も時間もついでに嗜んでいるものも相応しくない。



ちょっと待ってよ。吸ってから説明するから。



いや、言い訳の方が近いかな?



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