カミサマ・タイム・ブルース

ぐうたらのケンジ

第1話 起・1

大人はいつだって忘れている。自分が子供の頃、どんなことを考えていたかを。



そしていかに大人を利用して、都合よく使ってやろうと考えていたのかを。



子供はズルい。



そのズルさを大人になったら大抵忘れ去るくらいにズルい。



昔は自分だって天使のような時代があった、なんて幻想を見るために。



おっと、僕はそれを非難してるんじゃない。



僕だって子供だからね。ただそれが羨ましいってだけのことだ。



僕には利用できるような大人が周囲にいないってこと。



いわゆる不幸な子供ってヤツ見ると自分の幸せが実感できる他人



昔、家族が事故に巻き込まれたんだわ。




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