第34話 やはり就職活動は難航した・その1

そんなふうに戦略を考え、準備して就職活動に臨んだ。


実は、始まったばかりの頃は内心「実は案外あっさりうまくいくんじゃないか」という淡い期待があった。

それだけ自分の戦略、準備したものに対して自信があったことへの気持ちの表れだった。

志望動機は自分の経験に基づいたものだったし、説得力はかなりあると感じていた。

学生時代に力を入れたこと...ガクチカも、どういうことを経験して、それで何を学んだか、そしてどう成長したか...もかなり強力にアピールできるはずだ。


けど、やっぱりというかなんというか、就職活動はとても難航した。

選考に参加しても、1次や2次で落ちるのは当たり前。

なんとか3次や4次に行った...と思っても、その先はなかった。

そんな状況だったので、10月まで就職活動を続けられるように真剣に考え始めた。


ひとつは、基本的に会社は1日1社しか行かないこと。

どうしても予定が空かなくて...という日はもちろん出てきたけど、それでも最大1日2社までしか入れなかった。

単に、実家である茨城から遠くて、そんなにあちこち行けないという事情もあったけど、1日に何社も何社も選考行ったり会社説明会に行くのは疲れるから、という考えがあったからだ。


もうひとつは、どんなことがあっても週1日はバイトも就職活動も休むこと。

場合によってはバイトが休めないこともあるので、その時は諦めたけど...可能な限り、週1日は何もしない日と決めていた。

休みがないと続かない。


そんな風に、短距離走ではなく長距離走を走るように、長く続けられることを意識したのを覚えてる。

がむしゃらに頑張ったって仕方ない。

就職活動だけでなく、バイトも、大学もあるのだ。

そんな中で11ヶ月も続けるのだ。

そうでもしなきゃやってられない。

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