4月28日 晴れ
今日の昼間は、特に何も無かった。
どこまでも続く砂漠、生物との遭遇は無く、雨が振りそうにもない。
持っていた食料を食べ、水を飲んだ。
ただ、夕方におかしな形をした岩を見つけた。
角の取れた直方体の岩が、四つほど重なっているのだ。
それだけではなく、それぞれの岩と岩の隙間が開き、ふわふわと浮いていた。
恐らく、滅んだ文明の遺産なのだろう。
何のために作られ、何に使われていたのか。
想像することすら出来ない。
あるいは、遠い祖先なら知っていたのかもしれないが、私にその知識は伝わっていなかった。
わかるのは、こうした岩の地中深くには、遺跡が眠っている可能性が高いということだ。
無論、分厚い砂の下にあるだろうから、わざわざ掘って確かめることはしない。
ただ、明日はこの周辺に遺跡の入り口が無いか、探してみようと思う。
犬と共に行動するようになったことで、食料の消費は2倍になった。
以前よりも、食料に対して貪欲になる必要があるだろう。
夜は寒いが、犬とくっついて寝ると温かく、体力の消耗を防げる。
犬といることで食料の消費は2倍になったが、こうした利点を差し引けば、必ずしもデメリットが目立つというわけではない。
もし食料が枯渇してくれば、デメリットが目立つようになってしまうのだろうが……。
犬の危機感知能力と探索能力は遺跡に強そうだ。
明日、運よく遺跡を発見すれば、メリットを大きく感じることができるだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます