4月27日 晴れ
六角岩の群生地を抜けた。
目の前には、懐かしい褐色の砂漠が広がっている。
六角岩の群生地に入り込んでから、六日かそこらだったと思うが、かなり長く感じた。
それは、変化に富む砂漠と違い、六角岩の群生地はどこまでも似たような風景が広がっているからだろう。
六角岩の群生地を抜けたのが昼過ぎ。
私は犬の頭でなで、犬は私の手を舐めた。
犬とはそこでお別れだと思っていた。
だが、犬はその後もついてきた。
日が暮れた後も離れることはなかった。
どうやら、私から離れるつもりは無いらしい。
今は私の膝に頭を乗せ、うとうとと目をしょぼつかせている。
警戒心は無い。
私ももう、警戒する気にはなれない。
今日は、このまま眠るのもいいだろう。
そう思えることを、少し嬉しく思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます