騒ぎに目を覚ます二人、そして最初の悲劇が幕を開ける

少女が騒いだせいで、残りの二人も目を覚ましたようだ。


「……あ?なんだよ、ここ……。」


機嫌が悪そうに細身の男性が起き上がり、胡座を掻く。


「え?え?何か知らない人がいっぱいいる?」


ソファに座ったまま、部屋より人に目がいくおっとりとした女性。


「……あれ?『まゆりん』じゃん。なんでいんの?」


細身の男性がおっとりとした女性に話し掛けた。


「え?まゆりんのファンだったりするー?」


女性が嬉しそうに可愛い顔を笑顔でいっぱいにした。


「俺はファンじゃなくて、ネットライブ見たことあるだけ。」


「そっかぁ……。」


しょぼんと肩を落とす『まゆりん』。


「マジでなんだよ、ここ。個性的なのが揃ってんな。」


細身で、この男性の中では一番小柄で幼い男性。彼も十分、個性的だ。よれたロングパーカーをフードまでかぶって、手をポケットにし舞い込んでいる。



◇◆◇◆◇◆



…………グィーン。


まるで全員が目覚めるのを待っていたかのように、目の前にスクリーンが落ちてくる。


そして、音を立てながら部屋の明かりが消えた。


「な、何?!」


女子高生がパニックになりかけたそのとき。



『ようこそ、皆様。』


スクリーンがつき、執事のような男性が語りかけてきたのだ。

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