第70☆真実に5%の嘘をまぜると、

 これは脚本家の先生がお教室で言っていたことである。

「ウソ日記を書きなさい。ノートの左側にほんとの日記、右側にウソの日記を」

 そしてその心得とは。

「真実に5%の嘘をまぜる。そうするとすべてが嘘になってしまうのだ」

 だ、そうですよ。みなさん。


 立原えりかさんは、事実と反することを書くとき、「魔法の杖をふる」と表現してました。こういうことは作家(志望者ふくめ)ならもう、幾度となくしてきているであろうことだ。あなたにも素敵な魔法がつかえるはず、と。


 このウソ日記はわたくしには合わない。大抵真実の方が嘘より面白いからだ。

 しかし最近本当の日記が書きづらくなってきた。マンネリ化してきている。

 仕方ないのでモンスター日記をつけ始めた

 実在の人物や架空の人物をモンスターに変身させて、一日の出来事を書く。おまえは何様だと言われそうだが、一作家志望である。これは特訓なので他者に口は出させない。


 そして本来、他人の目を意識した「日記」であるはずの「嘘日記」が「作品」になってしまうとしたら、それはもう上級者である。

 ウソの日記を書くということは、一日をどう過ごしたら楽しくなるか、という指針にもなる。ようするに工夫である。

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