第68☆自信がないとき
これはよく読む人と、よく書く人には――つまり、玄人さんには通用しません。あらかじめ。
素人さんの作品には、ただ冗長なシーン描写と、アッピールしたいシーンとが極端に落差あるものがあります。
なぜ冗長になるのか?――それを面白いと自分で思っているのか? それとも他人が冗長なのを好むと思いこんでいるのか?――多分、確信はないけど、普段おしゃべりしていて、なんとなーく会話が弾んで、ああ楽しかったー! というのを再現してるか、真逆か……無口に過ごしているのでおしゃべりしたいけど、なかなかできない人。
一方、アピールしたいシーンの一つもなくて、エピソードを切ったり剥いだりして繋ぐことで妙な味をかもしてる――なんだろうこれ? 一重にそれだけ。興味を引くだけ引いて、完結はしない。行き当たりばったりな人。も、いる。
前者はまだいい方である。言いたいことや主張したいことが少なくともある。後者はなんとなくうまく見せかけているだけで、一向に結論を出さない。読み手を馬鹿にしている。
さて、前者の方にはこういう――初歩的と言われるけれど、実際プロの脚本家さんがおススメする方法がある。
書くには書いたけれど、全体が締まらない。こういうとき。とりあえず人に読んでもらって「だらだらしている」「なにがいいたいのかわからない」と言われたとき。こういう時の処方箋。
ズバリ。クライマックスを冒頭に持ってくるのが正解!!! そしておもむろに過去に戻って話を繰り広げる。
恋愛ものならラブシーンを。アクションものなら命を懸けて戦っているシーンを冒頭に置いて。哀しい話ならそのシーンから!!! 始めてしまうのである。
あー、でもなあ。こう書いたけど、時代は本じゃないのかもしれない……。うーん。わたくしは本の方が好きなので、映像や動画摂取から生まれた表現が、ネットから逆輸入されて書籍になったら、それはそれで新時代だからいいんでないかと思うのですけど。
最初に書いた通り、実はよく読んだり書いたりする人にはわかっちゃうから。
「あ、このひとの最大出力、最大能力の限界はここだ」
って、みてとれちゃうの。端っから。
だからといって、プロも使わない手はないと言ってるし、ラノベの始祖、新井素子さんも使っている。
長々しい話をしたいとき、読者の興味を惹きつけておくために面白がらせにこういう手法をとる方もいる、ということであります。
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