トラブルトラベリング<プロット>

            2016年6月26日日曜日 れなれな


 このお話は、幸せはもらうものではなく感じるものということをつたえ、幸運の妖精が無欲で献身的な主人公の前に現れることで、心根の美しさの大切さを考えてもらう物語です。


<登場人物>

*皇操(すめらぎ みさお・16歳・女性)……寄宿舎のお嬢様学園に籍をおく。態度はドライだが千歳のことは大切にしている。剣道部所属。イチゴが大好き。風紀委員。考え方がお堅い。お化けが怖い。


*成宮千歳(なるみや ちとせ・16歳・女性)……操の親友。何事もそつない。切り替えがはやく、学園の隠れアイドル。怖いものなし。


*楠栄一郎(くすのき えいいちろう・16歳・男性)……操のことがすきな男子。少々ヤンデレ。


<物語>

 皇操〈16〉は、親友の成宮千歳〈16〉と、夏至の日の夜に学園寮の女子たちに取り囲まれてしまった。操は女子から少し浮いていた。見かけは大和撫子だが、日仏のハーフで、日本語がぶっきらぼうだ。千歳は生粋のお嬢様。そつなく彼女たちをあしらった。操には「女子は自分が一番かわいいものなんだから」と慰め、女子を遠ざけた。そして、操には寮から出ないように言い置いて、女子たちと学園の時計塔に行ってしまった。取り残される操だったが、千歳にはあの女子たちには関わるなと言われた。

 しかし操は自分も打ち解けたい気持ちがあったので、庶民の味ハンバーガーを大量に買って差し入れに行った。ところが、学園の隠れアイドルスターの千歳を慕う女子たちは操が対人コンプレックスを持っていることをかぎつけ、唯一の親友である千歳と引き離そうとした。

 急な成り行きに、千歳は寮へもどれなくなってしまった。女子たちは千歳を独り占めしている操にやきもちを焼いて、のけ者にするのだった。操のことが好きな楠栄一郎〈16〉は我慢ならずに操に話しかけた。女子たちは操を追い出したいがために、もっと差し入れを要求。そんなとき千歳が、時計塔に住む幸運の妖精が今日、現れるのでみんな集まっているのだと教えた。千歳は操がお化け嫌いなので内緒にしていたのだ。

 操は妖精なんかいるわけがない、と、何気なく時計塔に登った。そして光る物体を目にしてしまった。「気のせい」かと疑う操だったが、いぶかしげにする彼女に、女子たちが注目。なんと操の胸にはハート型のしるしが光っていた。それは妖精に祝福された証し。ひと悶着起きたが、千歳が前にたって操を庇った。これ以上千歳の手を煩わせてはならない、と操は寮に帰った。

 しかし、妖精のしるしに嫉妬した女子が追跡してきた。仕方なく、操は出入り口ならぬキッチンの窓から入寮し、中から鍵をかけ、部屋に閉じこもった。だが、寮の入り口で、自分こそが幸運の妖精を見たと主張する女子が現れ、操の証しを否定。しかたなく、操は顔を出した。ついにみんな納得し、偽物は注目されたいだけだったと判明。和解し、再び時計塔にきた操は、そこで学生たちが操の差し入れたハンバーガーを投げ合って遊んでいるのを発見。偽物が的になっているのを見て激怒。操は食べ物の大切さをこんこんと言って聞かせた。これこそが妖精の見定めた人物であったとみんな知るのだった。そして操は風紀委員となるのだった。   


              <END>




※これがプロットの見本です。あらすじは苦手ですが、書式はいいと一番初めに厳しい先生に褒められました。以来、ずっとこの書き方です。参考にしてくださったら幸甚です。


※草稿から第一稿、更新いたしました。


※文体を過去形に統一、誤字を正しました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る