第3☆ひとり悶々と考え続けること

 ええと。わたくしの個人的事情はさておき。

 教える能力と、書く才能は別なんである。

 今、わたくしに何かを言う資格があるとしたら、

「とにかく苦労をした」

 という一言に尽きるし、これから作家になりたい、初めから勉強したい、という方には朗報です。


 なぜならば。

 わたくしは専門学校で年額費用百万円の授業を受けてきた。

 自分にビシバシ鞭打って人の何倍も努力した。

 結果、一年で箸にも棒にもかからなかった短編小説が、最終選考に残るまでになった。

 もっとも、某少女雑誌に自分の名前が記載され、コメントまでいただいていることに気づかず、あいかわらず無駄に苦悩していた。

 気づいたのは二年後。

 どうせ残らないだろう、と思って積読してたのだ。とっておいて良かった。


 みなさん、人に……というか、とりあえず先生に好かれる努力というものは必要です。

 学校というところは個性を殺すところです。授業中にアコースティック・ギターを弾いてはいけないし、クラス中が聴いてる中で

「TRPGはオタクの遊びです」

 などとは言ってはいけないし、ガンダムが実は嫌いな先生に

「スーパー*ボット大戦が好きなんです」

 とは言ってはいけない。

 せいぜい、村上春樹が好みです、くらいにしておいてください。

 わたくしは先生に反抗する子たちを庇うたびに、自分が瑕疵を負うのをつらく思わないわけではなかったのです。

 反抗する子は去っていく。個性的すぎる子も去っていく。先生に従順な、先生の作品を買って、アンケートを書く子だけが残っていく。そしてデビューする(?)

 先生自身も生徒にゴーストさせてます。アシスタントと言ってますが……。自分もゴーストしています。そして自慢しますから、心から尊敬している目を向けてあげてください。


 まあ、その学校を去っても、勉強の機会はありました。

 親からは

「大学へ編入するの? 専門学校へ行くなら、もうお金は出さないわよ」

 と言われていたので、お小遣いをためて通信教育で学びました。今は生涯学習センターで基礎知識を底上げしようと頑張ってます。


 お勉強、面白いですね?

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