【体験レポ】戦国体感セミナー城内脱出戦 座学

 2019年9月8日、日曜日。

 5月に引き続いて「戦国体感セミナー」の第二弾、城内脱出編に参加した。


 念のためもう一度説明すると、これは「ガチ甲冑合戦」イベントを主催する日本甲冑合戦之会(http://samuraijp.jp/)が、合戦で用いられた各種武具の特徴や扱い方を解説する勉強会である。あるいはもしかすると、ガチ甲冑合戦で戦力となる兵卒の育成を目的としている。同じ足軽でも使える足軽のほうがいいよね。


 今回の開催場所は神戸。屋内での開催であることから広さに制限があり、参加者は30名程度に制限されていた。また、前回に比べて男性が多いように感じた。


 午前中は座学。刀や槍、弓などについては前回と被る部分が多い。なのでここでは割愛する。


 今回新たに解説されたのが投擲武器について。

 投擲武器と言えばまず手裏剣が思い浮かぶと思う。さて棒手裏剣を投げると途中で回転し、狙った場所に刺すことは難しい(回転打法についてはここでは置いておく)。では回転を抑制するにはどうすればよいか。


 私は剣術編「小さくても強力」でその答えを書いていた。「ふさを付ける」のだ。

 この場合は房でなくとも、布を末端に括り付けるだけでも良い。尾ヒレを付けたそれを投擲すると、先端が前を向いたまま飛んでいく。


 前回の末尾に記載していた「重心が手元にあるドライバーを投擲武器にする方法」というのもこれが答えだった。尾ヒレになるものを付けてやればよい。そして手軽な尾ヒレの付け方というのが――残念ながらここから先はオフレコである。

 なお言われてみればなるほど納得の方法で、なぜ自身でそれを思いつかなかったのか密かに悔やんだ。


 戦場でもっぱら用いられた投擲武器は印地いんじだ。石に穴を開けて紐を通した投擲武器である。調達が容易で扱い易くもあり、それでいて威力もある。

 投擲方法としては頭上で振り回して遠心力で飛ばしてもよいが、腰から手首のスナップで飛ばしても十分な威力になる。この時の投げ方は紐の端を握った右手を腰の位置に、左手は石部分を掴んでさらに後方に。そこから刀を抜き放つように右手を伸ばす。


 印地は投擲するだけでなく、そのまま紐部分を持って振り回すことでブラックジャックのように使うこともできる。


 セミナーではゴムボールに紐をガムテープで張り付けた印地を使って投擲練習を行った。真っ直ぐ飛ばすのはなかなか難しく、大部分が左に逸れて飛んでいたように思う。練習すれば狙って飛ばせるのか、あるいはこれも弓矢のように数で攻めたのかもしれない。


 ここで午前の部は終了。各自昼食に入った。

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