【体験レポ】戦国体感セミナー 概要と座学編

 2019年5月26日、日曜日。

 大阪で開催された「戦国体感セミナー」というものに参加した。


 ガチ甲冑合戦、というものをご存知だろうか。いや私も今回このイベントの案内を見つけるまでは知らなかったのだが。

 簡単に言うと「戦国時代の合戦を実際に再現してみよう。そうすれば文献や記録からだけでは見えなかった合戦の姿が見えてくるかもしれない」という発想のもと実施されている、合戦シミュレーションである。


 なかなか面白そうだ、ちょっと参加してみようか――というわけで足を運んだ次第。ご存知の通り私の作品の多くは中国を舞台とするが、収斂進化ということもある。似通う部分もあるだろうとの考えだ。


 今回私が参加したのは、合戦で用いられた各種武具の特徴や扱い方を解説する、学習をメインとしたイベントだ。上述のガチ甲冑合戦で使う知識をあらかじめ教える、といったところか。

 主催は日本甲冑合戦之会(http://samuraijp.jp/)、講師はNHK 教育テレビや日本テレビなどの番組で戦国時代の武器の解説・実演をされている横山雅始氏である。


 場所は住宅街の中にある小さなグラウンド付き公民館のような場所で、参加者はざっと見たところ50名程度。思ったより若い世代の参加者も多く、また3割程度は女性だった。

 午前中は座学。刀、槍、弓といった武具と、それが合戦の中でどのように使われたか、現代に伝わる武術とはどのように違うのかを学ぶ。

 そして午後は屋外へ出て、甲冑を身にまとい、実際に各種武器を手に取って構えたり、あるいは実際に打ち合ったりする。


 今回はまず座学の内容をちょっとご紹介。といっても詳細な部分は参加者だけの特権ということで、さらりと簡単に。


 まず最初は刀の解説。

 江戸時代と戦国時代の刀ではどのような違いがあるか、どのように実用的な刀を製造していたかを紹介される。刀の構造や波紋についてはある程度の知識がある前提で話が進む。なお私はわからない。

 他にも斬れ味を保つための秘訣と、まさかの合理的過ぎる手入れ方法が披露されたり。


 続いて槍。

 広く合戦に使われた基本的な槍のスペックならびに用法から、織田信長が考案したという6メートルの長槍の実用性如何について。

 他にも中国や西洋の槍との大きな違い、手元に敵の血が流れてこないようにする工夫など。

 実際に槍の穂先の現物も見せていただいた。


 最後に弓。

 大きさや射程のスペック、射法について。いずれの方向にも素早く射ることが求められたため、現代弓道とは大きく違う。


 以上、概要と座学編である。次回は実際に体を動かしての体験をレポートする。

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