071〜075

071話

#twnovel

ある日、突然小人になった。折角の機会だから、小人生活を楽しんでみることにした。大好きなケーキをお腹いっぱい食べた。タンポポの綿毛に乗って、空を飛んでみた。大学は、遠すぎて一日で辿り着かなかったので、自主休講した。まるで、童話の世界に迷い込んだようだ。


072話

#twnovel

今日は近所の公園まで、旅行に行くことにした。手作りのリュックを背負い、歩いて二日かかった。芝生(もはや草原である)を越えた先に、ポピーの花畑があった。花畑の中で寝転ぶと、空にはオレンジがあちこちで咲いていた。可憐な花は、今の私には巨大すぎて。掌に収まらない。


073話

#twnovel

ん?なんだ、夢か…。あぁ、もう一度、あの続きを。再び布団にもぐった。


074話

#twnovel

伝言を無視して、少女は部屋を出た。そのまま街へ。人の流れに逆らわず、ぶらぶら歩いていると違和感を覚えた。何だろう?いつもと違う…。「ホノカ!こんな所で何やってんだ!?」手首を掴まれて振り返れば、焦った表情の彼。こんなに早く見つかるなんて。正直、意外だった。


075話

#twnovel

「この人混みの中で、よく見つけられたね」ニヤリ、と笑えばデコピンをくらった。「痛っ!」「バカ。お前のその髪、どこ行ってもすぐ見つけられるっての」「ん?あぁ、そうゆうことね」言われて納得。私の灰色の髪は、とにかく目立つ。老人のような灰色とも違う。私だけの色。

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