第32話 改稿作業&描写と説明文のお勉強

 過去に書いたものを今更直したところで誰も読まない、何のために? という悪魔の囁きは、脳天気な私にも もちろん例外なく降ってきます。


 けれども、今朝たまたまツイッターで、こんなのを見つけて励まされました。


「ストーリーの書き方 」‏@kakuniha より引用:

 大事なのは、書き直すという行為そのものなのです。作家が「ここをもっとうまく書き直してやろう」と決意して机の前に腰を据え、文章に手を入れる、そういう姿勢そのものが何より重要な意味を持ちます。(村上春樹)出典:職業としての小説家 (Switch library)

 https://twitter.com/kakuniha/status/748176506535370752

 引用以上。


 村上春樹氏は いまも過去の作品に何度も手を入れることで有名ですが、毎年ノーベル賞候補に挙がるような作家さんになっても変わらずそれを続けておられるのは本当に凄いことだと思います。

 と同時に、まだひよっこの自分がそんなこともできずにどうするよ、という叱咤激励にも繋がります。


 よーし、頑張るぞ~♪


 さて、推敲・改稿作業の参考にさせて頂いているのは、先日も拙作品に大変有り難い助言を下さった芳賀概夢さんのエッセイです。


 まず、ご指摘頂いた人称の件は既にここでも一度紹介させて頂いていますが、それも含めた「描写と説明文について」は永久保存版だと思うので改めて明記しておきます。


『我想う故にカクヨム』

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054880908919


 この中の特に

 第2部第七章:人称に関する話 第74話~第78話、

 同  第八章:描写に関する話 第79話~第99話

 は、まだ小説執筆歴の浅い素人感覚の私には、大切な教科書です。


 そして最後の第100話でおススメされている方法は、そう言えば私も日頃は他人様には「やると良いよ~」なんてエラそうに言ってるくせに、このところおざなりになっていたのに気づきました。

 あちゃあ、ダメじゃん! 今日からまたやろう!


 さらに、書く上でのいろんなもやもやについても、改めてまたエッセイで応えてくださってるのでご紹介しておきます。

『我想う故に概夢あり』第37話:我はエンターテインメントを求める!(1)~つづく https://kakuyomu.jp/works/1177354054881069759/episodes/1177354054881311529


 この中で、「描写は読者に想像させるもの」というのが いま心に響いてます。

 実はかつて、自前の勝手創作サイトでなんちゃって連載をしていたのですが、途中から毎回のようにある読者さんから「良く分からないので解説して下さい」と入るようになりました。

 その度に解説しましたが、あまりに頻繁なので、自分の中で疑心暗鬼が生まれて、そのうち本文の中でやたらと説明くさい文章を書くに至りました。


 誤解のないように申し上げますが、その読者さんを責めているのではありません。当時の私はネット&執筆デビュー間近で、そうした読者さんへの適切な対応ができなくて、大きな課題の一つでもありました。だから、やたらとくどい文章を書くようになったのはその方のせい、と言うのではありません。


 それによって、読者から「良く分からない」とコメントを貰うことを極端に恐れるようになってしまった、それくらい自分は下手くそなんだ、というマイナスの矢を自分に向ける癖がついてしまった、とにかく詳しく説明しないとダメなんだと思い込んでしまった、という事実をお伝えしたいだけです。


 その後、その方は私だけでなく似たジャンルの数名の作家さん(私よりずっとずっと上手な皆さん)にも同じようなことを繰り返していらしたと知り、少しホッとしたのは確かですが。

 でも、それを機に、私はちゃんと分かり易いものを書けるようになりたいと思うことができました。


 と同時に、私は「読者を信じる」「読者が想像できるような描写を心掛ける」から遠のいていました。


 もちろん、芳賀氏が提唱されるように、そのバランスはとても難しいと思いますが、自分が伝えたいことや描きたいことを読者のみなさんに的確に受け取って頂けるようなお話を書く上で、これは避けては通れない道です。


 今後も推敲・改稿作業は長い道のりになりますが、日々、美味しそうなニンジンを鼻つらにぶら下げて、笑顔で進んでいきたいと思います。

 なんのかんの言って、自分がやりたことをやりたいだけやらせてもらえる自分は本当に幸せ者だと、分かっています。


 最後に、私があまりに芳賀氏を引用するので、信奉し過ぎて全てを鵜呑みにしていると思われたら、違います。

 その力量も姿勢も大変尊敬申し上げているけれども、「鵜呑み」は却って氏に失礼なことと思っています。

 お忙しい中をここまで執筆のヒントを惜しみなく振り撒いて下さる氏に応えることができるとしたら、それは、有り難い助言や提言をしっかり受け止めた上で、私の中できちんと昇華(消化)して、少しでも良い作品を生み出すことに活かしていくことではないかと思います。


 そして、いつの日か何某かの賞に輝くような時がもし訪れたら、

 インタビューで氏の名前を感謝を込めて告げられたら、それが御恩返しになるかなと思うのです。

 おほほ、捕らぬ狸の皮算用~と聞こえてきそうですね、良いですよ~信じる者は救われる~笑


 老い先短いお姉さん(照れますが、師匠の教えを守ってオバサンとは書きません!)ですが、天国に逝く前にそんな日が訪れますようにと、今日もこれから執筆修行に邁進します。

 皆様も、どうぞ素敵な一日を。











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