第17話 カクヨム遊び方、その④ ホラーで。

                〜 ジャンルミックス〜ホラー編



おはよーございます、野次馬です。

現在、PV326。まだ書き始めて2、3日なので、いい方じゃないすか?

(現在、4月10日)


一つ前の投稿で、ジャンルラブコメ、無理がある気がしなくもないのですが、

もっと人数の少ないホラーはどうか、暇に任せて、レッツ・トライ!


ピンポ〜ン。。。。


俺はドアの覗き穴から、いつもの通り除く。赤。


なんだよ。。。。


俺は、思わず、咄嗟に後ずさった。


ガチャ!


ヒィッ!


俺は、一歩後ずさった。左足のスリッパが脱げた。



先輩。。。。


ドアのチェーンがかかったまま、山崎が右手に赤いハンカチを持って立っていた。


俺は、ビビらせんなよ、と言って、何の用だよ、と言った。


レバニラ。。。。先輩、レバニラのお皿。。。取りに来ました。


山崎は、亡霊みたいにつぶやいた。


俺は、あ、まだお皿洗ってね〜んだ、と明日までに洗っとく、とチェーンを外さずに言った。


山崎は、先輩。。。悪かったと思ってますから。。。チェーン外してくださいよ、と言った。


いやもう、俺、今から寝るところだからさ、と、思わず口から出まかせ。


山崎は、わかりました。。。じゃ、明日。。。と答え、すごすごと帰って行った。



あいつ、ああ見えて、簡単に許すとまた、やらかすからな。。。。俺は思わず、独り言をつぶやく。



思い出すのもうんざりした。


忘れた頃に、やるからタチが悪い。あいつ、いっつもそうだから。



翌日、あろうことか俺は、ギリギリで遅刻してしまった。なんか、悪いものでも食ったっけ?


なんか知らないけど運が悪く、駅の目の前で、今度は定期を忘れたことに気がついた。


しまった。。。昨日、たまたま昨日の晩に履いたジーパンのポケットに入れたままだった。山崎が帰った後、俺は、コンビニにプリンを買いに出かけたんだった。


さすがの俺も、遅刻などしやしない。少し早めの電車でいつも出社している。なのに、今日は朝から、2連チャンの不運が重なり、遅刻だ。。。。


いつもより2本遅い電車となると、どんなに走って駆け込もうが、ギリギリで遅刻になる。


どったり汗をかいて、うわ、朝から気持ち悪いぜ、と思ってたら、上司から、ちょっと来い、と呼び出し。


”野次馬、お前、クライアントの榊原さんに、今日のアポの時間変更伝えるの、忘れてたろ?”と叱責。


あ。。。


しまった。。。俺は、土日挟んでてすっかり忘れてました、というわけにもいかず、平謝り。金曜の午後イチ、メールしておこうと思ったら、立て続けに電話が入り、現場に行って、そこから直帰で。。。それから、クライアントさんにばったり電車で会って、山崎のいたずらに。。。


白いブラウスのクライアントさんを思い出していた。今時、珍しく、清楚な感じの上品な。。。俺のこと完ッ璧に誤解しただろうな。。。


ただでさえくるっとした睫毛の長い大きな黒目がちの目が、見開いてて。。。俺から引ったくるように、紙袋のポット。。。


走りにくそうなヒールの少しある赤みの強い臙脂色のパンプス。。。履いてたな。。。。


俺は、呆然と、状況が飲み込めず、突っ立ってただけで。。。。



……山崎の奴。。。ロクなことしやしねえ。


上司の声が響く。


”榊原さんから、その時間難しいので、変更して下さい、と今朝、電話があったから、よかったもののな。。。”


上司は砂を噛むような顔で俺を見た。”……お前、聞いてるのか?”


”…あ、もちろんです、ハイ…”と、殊勝な顔を作って、俺は答えた。


あ〜。。。ツイてね〜。。。心の中でつぶやいた。お前のせいだぞ、山崎。


昼休み、俺は近所のラーメン屋に入った。混んでて時間ギリギリになりそうだ。


いつも通り、チャーシューメン、ネギもやし大盛りを食べていたところ、最後のスープで、あろうことか、”そこにあるべきものでないもの”に遭遇した。


”いるべきものでないもの”、と言うべきか。



。。。。。


えーっと。



俺は、まだ大人でないから、許してやる、と黙って、何も言わずに席を立った。


大きさ的には。。。まあ。。。ベイビーってとこだから。


うご〜。。。。気持ち悪いけど見なかったことにしよう。



大人とか、子供とか、そんなの関係あるのかよ、と思ったけど、まだ生まれて、そうたってない分だけマシだろ。歩き回ってる場所が少ないはずだ。



もしも。。。。でっかい奴だったら、卒倒するところ。



クレーム入れてもいいけど、話してる時間がもったいない。また遅れる。


俺は、慌てて店を出て、ふと、さっき受け取って、ポケットに入れたお釣りの小銭を確認した。


……520円のはずが、50円足りない。


どうも、おやっさん、50円玉と、100円玉を俺に間違えて手渡したらしいな。。。。


目の前を黒猫が横切った。




なんか…ツイてねーな。。。今日。


ミニスカートの女子高生二人組みが、俺とすれ違う。あんなに短いスカートが制服って、何かがおかしーんじゃね?見えそうで、見えな…と思った瞬間、俺は、側溝に片足突っ込んだ。



ゲッ!



慌てて、手をついた先には。。。。えーと。



犬の散歩の。。。



犬の散歩した後は、ちゃんと始末するのが飼い主のマナーってもんじゃないのか!



俺は、”怪我しなかっただけで、良し”とするべきなのか考えた。


高校生達がコンビニの前でたむろしてて、俺を指差して笑った。


…手を洗いたいところだが、このままではまた遅れる。さっさと会社に戻るしかない。


鉄製の側溝のカバーの位置がズレていたのは、危ないから戻しておいだが、チクショー!


今日に限って、午後から、大事なアポイントの為、一番気に入っている靴を履いてきていた。最悪。


しかも、最後のポケットティッシュは、さっきラーメンを食べた時に、鼻噛んで、捨てたところだった。


俺は、革って濡れるとダメになるんじゃなかったっけ?と思いながら、とりあえず、会社のトイレでまず手を洗い、それから靴の泥を落とす。


ふ〜。。。


なんか、綺麗になった気がしない。。。匂いが。。。取れないような気がする。


俺は、あーもう!と、思わず唸った。買ったばかりの靴!


何気なく、スマホを見ると、ラインに山崎からのメッセージ。泣き顔のスタンプ。



”先輩。。。。こんなに謝ってるのに、許してくれないなんて。。。。許してくれないなら、恨みますから。。。。”


俺はギョッとした。



ちょ。。。。



お前、逆恨みだろ!!!



俺が思わずそう叫ぶと、トイレの個室から、上司が出てきた。



”……お前、反省してないな、逆恨みはどっちだ?”


俺は慌てて、いや、あの、違います!と言ったが、上司は、……まあいい、と、憮然とした顔で、出て行った。



ふ〜。。。。


俺は家に帰って、レバニラの皿を洗ってから、山崎に電話した。


”お前な、自分のやったことを棚に上げて、俺を恨むな!”


山崎は”だって、そこまで先輩が怒るとか、想定外で。。。”と言った。


俺は、”お前な……少なくとも、常識で考えろよ!”と言った。


”運転席に座ったら、ケツに針!……人の車に虫ピン使うなよ!!”


”すいません。。。”


山崎はそう謝って、ガムテープだとうまくシートにくっつかなくて、と言った。


あろうことか、山崎は、車のシートにびっしりと、ランジェリーを虫ピンで留めつけてやがった。


”あれな。。。外すのにどんだけ時間かかったと思うんだ? …あ?”


俺は、ヤクザのように凄んだ。さすがに温厚な俺も、ケツに虫ピンが刺さっては、怒らずにはいられない。


”ご、ごめんなさい。。。”


山崎は半泣きで、謝った。


”どうせなら、完璧、目指したかったし。。。。”


目指すな、と俺は言い捨て、とにかく、もうタチの悪いことはやらないように、と言った。


山崎は”ハイ。。。もうタチの悪いことはしません”と殊勝に答えた。


今から、レバニラの皿、ついでがあるから持っていく、と俺は言った。


山崎は、取りに行きます、と言ったが、どうせコンビニに行くついでだ、と答えた。


山崎の部屋はすぐ隣のマンションなので、ものの5分もかからない。


俺は、別に山崎に甘くないよな?と、考えながら、これくらいキツく言っとけば、さすがにアイツももうやらないだろう、と、山崎の部屋の呼び鈴をを押した。


なのに山崎は出てこない。


何やってんだよ。。。と思ったら、誰かが、トントン、と後ろから俺の背中を叩いた。


ふっと振り返ったものの、誰もいない。。。。。



俺は、ゾッとしながら、山崎の部屋のドアを叩く。ゴンゴンゴン、と音が響くものの、人のいる気配がない。


ちょ。。。。おい。。。。。。



や、山崎、出てこいよ!!!!いるんだろ?


仕方ないので、ちょっと回り込んで覗くも、部屋の明かりがついてない…。


。。。。止めてくれよ。。。。


俺はゾッとした。電話した相手。。。。


あれ、山崎だったよな?


俺は、さっさと立ち去るべく、ドアノブに皿の入った紙袋を引っ掛け、エレベーターホールへ向かう。



こ、こんな時に限って、エレベーター来やしねえ!


エレベーターは下の階で止まったまま動く気配がなく、階段で降りようにも、ここは8階。やめてくれよ。。。8階まで徒歩で下りるのかよ。こんな時間に。。。


そう思ってイライラ、ボタンを何度も押す。


来やしねえ!


エレベーターは四階で止まったまま、上がってくる気配がない。おかしい。。。


……故障かっ?


俺はガチャガチャと押した。暗いマンションの廊下。俺がこんなに焦るのは、ここがヤバい名所のマンションだから。


無駄に高い場所に住むなよ、山崎。。。。


俺は山崎を恨んだ。山崎は、だって、見晴らしいい方がいいじゃないですか、と、ノー天気なことを言ってたが……


こんなに高いから、そんなことの名所になるんだよ!


俺は、引っ越せよ、山崎。。。とつぶやきながら、ガチャガチャボタンを押した。まだ11時前だぞ、なのに、人っこ一人いやしねえ!



俺が諦めて非常階段使うべきか、焦ってると、また誰かがトントンと後ろから俺の肩を叩いた……。



続く)


なげーよ。。。。無駄に長い。 by 野次馬



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