第7話 ここまでのまとめと、『色』について
「さて、ここまでたくさんのアイテムを取り上げて説明してきたわけだけれど……よむ夫くん、大丈夫? 少し情報過多になっているかな?
でも、安心して。各アイテムの項目でも色々と触れたけれど、キャラの私服における説明文は、結局のところ『そのキャラをどう見せたいか』が大切なんだ。
例として……『大人しくて、清楚で、少し子どもっぽい』キャラを見せたいなら、それに合った服を抽出する。
各カテゴリーの中で当てはまるアイテムを上手く組み合わせて『ブラウス・スカート・パンプス・ポシェット』。
そこに修飾を付け加えると、
『白いブラウスの胸元に結ばれた、細い赤リボン。レースのあしらわれたスカートから伸びる足元、履いているのはワンストラップのパンプスだ。肩からは、可愛らしいデザインのポシェットを斜め掛けにしている』
……という感じに早変わりだよ。
ここからは、普段自分の好きなキャラクターがどんな服装をしているか、一般的に人気のあるキャラはどんな服装をしているか……なんてことを考えながら、ひとつずつ試行錯誤をすることが必要なんだけれど。
最後に、色の与える印象と、色同士の組み合わせの話を少しだけしておこうか。
エネルギッシュで情熱的な『赤』、濃い『ピンク』は赤と同じ情熱を、薄ければ可愛らしく清楚な雰囲気に早変わり。
青はクールで寒い、知的な印象を与えて、薄青はぼんやりした大人しさを生む。
オレンジと黄色はどちらも元気で快活な印象を与える色。
紫は、纏う人間の素質によって上品・下品のどちらにも分岐する。
緑や茶色は自然を思わせる色だけど、緑は服飾では少し使いにくい。これに関しては、人造の緑は自然に馴染みにくい色だから、という説があるよ。
白は清楚で上品で明るい。
黒はクールで大人しく、知的でやや怖い雰囲気に締まる印象。
グレーはどちらでもないぼんやりとした風合いで、使いやすい反面、イメージが平凡でゆるやかになる。
衣服の色を組み合わせる際は、『赤青黄緑ピンク紫茶緑』といった原色系のトップス ×『白・黒・グレー』のモノトーンのボトムスorデニム生地のアイテムを組み合わせると、現実に照らし合わせた際、突飛な服装になりにくいよ。
いずれにせよ、色の組み合わせが思い付かなかったら、アイテム名だけを表記すれば大丈夫。
最小限の描写から、少しずつ、可愛い私服の描写方法を身に付けて行こうね」
* * *
「こんな説明でわかったかな、よむ夫くん?
……え?
私服の書き方はだいたい理解したけど、そもそもお話の中身が思い付かない?
そんなの、僕の知ったこっちゃないよ。ああもう、泣きつかれても困るから!
僕は知らないからね!!」
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