うわさの制裁委員会

@MaissiahCogvard

序章 復讐の影刃

 俺は羽月 栄(はづき さかえ)。ここ、国立東日本福音高校の新入生だ。有名な学校で高校では珍しく、制服が3種類用意されている。毎年、新入生の制服が切り替わり、それを3年間着用する。偏差値は極めて高く、就職率、進学率共に高い。なぜ俺がこんな学校に入りたいと思ったかは簡単だ。それはこの地域にある噂が立っているからだ。


――制裁委員会――


 この地域の治安は他のそれと比べ、極めて良い。その理由はある学校に設置されている制裁委員会の存在が噂されているからだ。制裁委員会とは、その名の通り犯罪を犯したものに独断で制裁を下す委員会のことだ。世間では神隠しや天罰などと呼ばれているが、具体的には罪と同じ重さの代償を支払わせるようだ。文字通り、その命に代えても。

 その制裁委員会が設置されていると噂されている学校というのが、この国立東日本福音高校なのだ。俺はこの噂が本当だということを知っている。小さい頃、俺の目の前で人が殺された。その犯人はこの学校の制服を身にまとっていたのだ。俺は制裁委員会に入りたくてこの学校を選んだ。俺の親父を殺した…制裁委員会に復讐をするために…。


序章END


「恨むな、許せ。貴様の罪を償うためだ」

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