第80話 宿題が増えただけ

なんやかんやで剣の修行をし、ひとまず形にはなった。


サファイアブリードの姿になり、中段の構えで狼の頭の部分を海原に向ける。


ナックルガードの狼の頭が吠えると魔界の黒い海が刀身に引き寄せられ

て行き天を衝く超巨大な刀が完成する。

『これが必殺の太刀、オーシャニック・パニッシャーですわ!!』

「オーシャニック・パニッシャーーーーッ!!」

技の名を叫び、大上段から振り下ろす!!


爆音が響き渡る!!

「・・・・・・これ、もうロボの技じゃね?」

あまりの凄まじさに、使うのを躊躇う。


『問題ありませんわ、デーモンブリードとしてお使いになる時は敵を

特殊空間へ引きずり込んで使うことになりますので被害ゼロですわ♪』


「・・・・・・そっか、疲れた。」

変身が解けて倒れる進太郎をサファイアが受け止める。


こうして、魔界での夏休みを過ごした進太郎が目を覚ました場所は。

見慣れた和室だった。


「殿下~♪ 寂しかったでちゅ~♪」

赤毛のアニーに抱きつかれたかと思うと今度は


「殿下、今度は私達と海でのバカンスを要求いたします♪」

アニーを突き飛ばして入れ替わり、メイがひざまくらをする。


そんなメイを投げ飛ばしてフランが進太郎を脇に抱えて

「・・・・・・殿下、お風呂一緒に入ろう。」

と、部屋を出て行こうとする。


フランだけ突然、雪だるまになりエティが進太郎をキャッチして

「殿下、しゅ、宿題をやらないと!!」

唯一まともなことを言う。


「そ、そうだな学校の宿題をせねば。」

体勢を立て直して宿題をやろうとする進太郎。


そこへメイド姿になったサファイアが進太郎を抱きしめる。

「愛しい殿下♪あなたのメイド、サファイアですわ♪」


サファイアの大きな胸に顔を挟まれる進太郎、何とか抜け出して

「お前ら、全員コフィンになれ!!」

と命じて、メイド達をガジェットに変える。


「・・・・・・あ、封印が解けたんだな。宿題、かぱ子さんに見せてもらうか。」

新たにすることになった剣の稽古に学校の課題、新たなメイド。


宿題が増えたのであった。

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