第62話 イエティ族の困り事
宿であるホテル、レオナールに辿り付いた一行フロントに荷物を預ける。
話はロビーで始まった。
「初めまして、イエティ族のエティと申します末長く宜しくお願いいたします。」
イエティ娘が嫁入りのように挨拶する。
「・・・・・・ヘルの結婚式か?」
元気が疑問を口にするとエティは照れる。
「オトモモンスターは、ヘルグリムさんのお嫁さんらしいですからね~♪」
アイリーンが微笑む。
「はい、嫁がせていただきます♪」
無邪気な笑顔で微笑むエティ、進太郎は頭を抱える。
三メイド達はというと、進太郎の左腕、右腕、左脚にしがみつき
空いている右脚へとエティを手招きしエティが右脚にしがみつく。
「・・・・・・な、何をするお前ら!!」
進太郎の抗議の声は無視、どうやらエティを迎え入れる用意は出来てる事らしい。
エティのモンスターコフィンの入手自体は手に入った。
が、そのコフィンは鎖が掛けられていたものだった。
「何か心配事か、エティ?」
進太郎が聞くとエティが
「はい、雪山を、イエティ族を助けてください!!」
と懇願する。
フリームスルスと言う別の魔界のゲートが開き、氷の巨人達が
雪山に攻めて来たのだという。
これまでは地元の軍隊で撃退に成功して治安を維持していたが
ゲートを破壊しない限り解決には至らない。
ゲートを開けるのは、強大なボスクラスの敵のみ。
それを倒せば侵略は止まる、ボスを倒すには強大な魔力と火力が
必要と説明される。
「出番だな元気、全力を出しても平気だぞ。」
進太郎が元気に言う、この炎の超人なら勝てる。
「元気さんがいれば、寒くないですね~♪」
アイリーンはマイペースだ。
「・・・・・・寒いのは嫌だ、雪がなくなっても知らねえからな!!」
元気の闘志に火がついた所で話はまとまった。
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