第45話 あなたにも光はあるんですよ?

モルド姫が来てから、梅雨の時期なのに学園が明るかった。


男子は、イエスロリータ!!と声を上げる者が多かった。


女子は孫を可愛がるおばあちゃんみたいだった。


モルド姫の明るさが学園を照らしていた。


生徒達は、遠足の戦争ですさんだ心をモルド姫で癒していた。


「彼女が来てから、皆おとなしくなったな。」

進太郎がクラスを見回して言う。


以前までは雑だった男子が、やたらと肌や髪の手入れをして

制服をきちんと着こなしている。


女子も何となくキラキラしてきた。

「風紀の乱れが減ったのは良い事じゃない?」


かぱ子が呆れる。

モルド姫のピュアなオーラが、学校全体を浄化した感がある。


・・・・・・・それでも、ヒーロー養成学校なので

戦闘訓練とかはあるは、部活動は混沌としているはなのは変わらない。


「そう言えば、校長先生はどうしたんでしょう?」

アイリーンが最近学校で見かけない校長のことを言う。


「・・・・・・確か、ヘルが鎖で縛って炙ったんだよな?」

元気が、間違っていないが不穏当な事を言う。


「・・・・・・待て、あれは正当性はこちらにある。」

はっきり主張する。


「・・・・・・あの時は、ごめんなさい。」

モルド姫がチーム魔王の席に来てあやまる。


「ああ、あれは馬の方にダメージが行ったんだろ?」

気にするなとモルド姫に言う。


「姫、魔王に謝る事なんかないぜ!!」

小さいぬいぐるみ状になったヒンデンブルグが虚空から出てくる。


「・・・・・・馬刺しにするぞ駄馬!!」

反省していない馬に進太郎が怒る。


「ヒヒン!!こいつ闇だ、魂に光がない!!」

馬がおびえて姫の後ろに隠れる。


「・・・・もう、そんな事ないわよヘルグリムさんにも光はあるわ♪」

モルド姫が妙な事を言う。


「ヘルグリムさんは良い人よ♪たとえるなら宇宙だわ♪」

モルド姫がメルヘンなことを言う。


「光?君らみたいな神聖魔法とか使えないぞ俺は。」

手から出るのは、小さい闇の球。


「そうじゃないです、あなたの心に光はあるんです。」

首を捻る進太郎に、モルド姫は微笑む。


この時、モルド姫の言葉が後に進太郎のパワーアップに繋がるとは

誰も気づかなかった。


「あなたは、自分が闇しかないと思ってるかもしれませんが違います。」

モルド姫が進太郎を見つめる。


「正義の心や優しさや愛、夢や希望に勇気、そんな光をあなたの心は

闇が星々を包んで構成する宇宙のように持っているんです。」


モルド姫が、進太郎の目を見て力説する。


「まあ、魔王だけどいい奴だよな。」

最近はスコーンに嵌った佐藤君が言う。


次々にクラスの、面々が進太郎を良い奴と言い出す。


「・・・・・・・・こっ恥ずかしいわっ!!」

仲間の視線の暖かさと笑顔に恥ずかしくなり、進太郎は教室を飛び出した。

















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