第22話 仲間達の部活事情 アイリーンの悩み

アイリーンは、金髪で垂れ目で巨乳な美少女だがその正体は巨人である。

天界と呼ばれる無数の宇宙の群れ、その中の一つ銀の国が故郷だ。

天界は自分達と反対の世界である魔界と、数えられないほどの長きに渡り争いを

繰り広げてきた。

いつの間にか魔界だけでなく、今では天界同士でも争っている。

そして、その争いは中間にあたる人間の世界にも及んだ。

人間の世界は、天界と魔界双方にとって進攻の為の中間地点。

どちらにとっても支配下にして守りたい世界。

それゆえ、人間の世界は常に争いの場となっていた。

アイリーンの故郷である銀の国は、長い歴史の中で唯一魔界側に攻め込んだ

先駆者として名を馳せている。

「まさか、ご先祖様達が攻め込んだ魔界の王子様がクラスメイトになるとは思いませんでしたわ~♪」

非公式部活である食べ歩き部に付き合って、買い食いをしながら

友人達に話す。

「・・・・・・そうなんだ、教科書に書いてあったこと本当だったんだ。」

同行している女子たちは、話の途方の無さについていけてなかった。

「嘘ではないですけど~悪意を感じます~!!」

頬をぷ~っと可愛く膨らませる、それだけなら可愛い。

だが、アイリーンが食べているのはご当地スイーツの桃ノ島パフェ。

桃のゼリーや鬼をイメージした、ストロベリーアイスが盛られたフルーツパフェ。

他の食べ歩き部が食べているのは、通常のグラスサイズだがアイリーンの物は

超特大のバケツサイズだった。

「・・・・・・アイリーンさん、それで太らないのはうらやましいです。」

というのは、女子相撲部員でもある牛山さん。

名の通り豊満な体型の美少女だが、体重は気になるらしいが食べているのは

アイリーンと同サイズ。

「・・・・・・ふ、二人とも大概だよっ!!」

こちらは小柄でペタンな女子、入江さん。

「私は、実はちっとも足りないんです!!」

アイリーンが、カミングアウト!!

「そのサイズで、足りないのかっ!!」

4人目の同行者、メガネ女子の鶴橋さんが叫ぶ!!

アイリーンはこの地球では、故郷にいた時のように活動できない。

天界では無限のエネルギーが宇宙に満ち溢れる光から得られた。

でも、人間界の光からはエネルギーが得られず食べ物から取るしかない。

生きる為、戦う為にはとにかく大量に食べないといけないのだ。

巨人へ変身するのに、牛丼屋1日分の食材がなくなる。

1時間全力で戦えば、デカ盛り料理店1週間分の食材が消える。

傍から見れば、規格外の超大食い女子である。

「アイリーンさん、相撲部ならたくさん食べられますよ?」

牛山さんが尋ねるがアイリーンは首を横に振る。

「・・・・・・足りないんですの、金剛寺さんにも匙を投げられてしまいました。」

その言葉に、牛山さんも黙るしかなかった。

「・・・・・・そんなに食べないといけないのにどうやって、生きてたの?」

入江さんが恐る恐る聞いてくる。

「・・・・・・・実は、変身して海の底の巨大怪獣さんを狩って食べてました。」

この地球、実は世界各地に巨大怪獣が生息している。

更にネクロマーレが自分達の世界から怪獣を持ち込み社会を混乱させている。

「・・・・・・どうりで、この近海に巨大怪獣被害が出ないはずだわ。」

怪獣が海で船舶を襲うのは、この世界では茶飯事だ。

「・・・・・・もしかして、都市伝説の海の女神様ってアイリーンさん?」

鶴橋さんが携帯端末で都市伝説のサイトを表示する。

銀色の巨大な女神様に助けられた、漁師の体験談が記載されていた。

海観音様などとも呼ばれ、巨大な女神に多くの船舶が怪獣から助けられたと

話題である。

「・・・・・・覚えがあります、私です。」

素直に認めるアイリーン。

「・・・・・・とりあえず、貴方がとんでもない人だってわかったわ。」

鶴橋さん、まとめた。

パフェ代は各自、自腹で支払いこの日は解散となった。

アイリーンが入れる部活はまだ決まっていない。











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