しばらくして・・・

　「妹よ・・・泣き止んだか。でも、こんなぁーーーーーに持ってきてやったぞ！代わりの『勾玉』！」

　兄カラスのジョイは、巣でふて寝している妹ガラスのジフに、○○たんの絵のはいった風船を萎んだものから、膨らんでスティックに付いたものまで嘴や、脚に持ってきました。

　「あ！こんなに・・・どうしたのじゃ？兄者？」

　がばっと起きた、妹のジフがびっくりした表情で、沢山の風船をみつめました。

　「拙者が、アキバの歩行者天国やアキバ周辺に落ちてたのや、捨ててあったのを、拾い集めてきたんだ。」

　「うわーーーーいろんな色の○○たんの風船だ！きゃわわわわわわわわわーーーーーーーーー!!」

　妹のジフは、早速スティック付きの○○たん風船を、巣のまわりの枝えだに飾り付けました。

　「ついでに・・・」

　兄のジョイは、○○たんの萎んだピンクいろの風船に息を吹き込もうと、身構えた。

　「だめぇーーーーーー！兄者が汚れたヘクトフラズマに、我の○○たんを汚されてはいけないっ！」

　ひょい！

　妹かガラスのジフは、兄貴カラスのジョイから○○たんの風船を奪い取った。

　「『兄者のけがれたヘクトフラズマ』って何だよ！『汚れた』って・・・あれ？」

　ぷぷぷぷぷぷ・・・

　ぜえ・・・ぜえ・・・

　「おーい、妹よ！ほっぺたと頬袋ばかりパンパンに膨らんで、肝心の風船が膨らんでないぞ～～～！」

　ぷぅ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～っ！！

　「おっ！膨らんだじゃん！正に、

　『ジフの魂と○○たんが一体になった』

　だな！」

　兄カラスのジョイはニヤニヤと、妹カラスのジフが一生懸命に膨らましている、○○たんの風船をまじまじと見詰めた。

　ぷぅ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～っ！！

　「妹よ、もうそろそろ膨らますのをやめた方がいいんでないかい？付け根まで膨らんで、下手すると膨らましすぎてパンクしちゃうよ！」

　「え？本当だっ！」

　妹ガラスのジフは、いまさっきの割れた風船からとったスティックに、膨らませた○○たんの風船に取り付けて、巣のそばに飾りつけた。

　「ところで・・・」

　「なあに？兄者？」

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