2#妹のジフたんは中二病?!

「お久しぶりだなあ!妹よ!ここに巣を構えてるんかい?!」


 カラスのジョイは、アキバの街路樹ジフの巣にあがろうとしたとたん・・・

 

 「ふ・・・封印がとかれた!邪悪な『ファントム』め・・・!」


 と、ジョイを嘴でつん!つん!と攻撃してきた。


 「おい!ちょっと!妹よ!何をする!」


 ジョイは、何が何だか訳が解らず血相を変えて焦った。


 「あ!いつもの癖が・・・あっ!この『勾玉』は!」


 「『勾玉』?風船のこと?」


 「そうとも言うよん。」


 ジフは、突然顔がにやけてきました。


 「あにじゃ・・・お兄たーん!うふうん。」


 「『お兄たん』って?なあに?」

 

 「その『勾玉』じゃなかった、風船ちょうーだいっ!」




 「へ?」




 ジョイは、突然『中二病キャラ』から『萌えキャラ』に変貌した、妹のジフに乱調した。




 ・・・何で、妹が風船をこんなに欲しがるんだ・・・??




 ジョイとジフの『兄弟』雛だった頃、お母さんカラスが持ってきて、巣に結わえた風船を一番怖がっていたのは、妹のジフだった。


 「だって、この『勾玉』・・・じゃなくて、風船の絵も見せてよ!いいでしょ?ねえお兄たーん!」 


 妹のジフがそうせがむので、兄のジョイは風船を見せてあげました。


 「はい!」




 「おおおおおおおおおおおおおおお」!!!!!!!これは!!!!!!!!」


 妹のジフは目を輝かせました。




 「きゃわわわわわわわわーーーーーー!」




 「へ?」




 「きゃわわわわわわわわーーーーーー!」

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