06/04/11:00――知り合いの技術屋

貴様きさまなんて大嫌だいきらいだ!」

 なんて、相変あいかわらずの言葉ことばのこしてカゴメはった。休日きゅうじつだったが、学校がっこうあつまってボードの練習れんしゅうをするらしい。めずらしく桜庭さくらばまでていった。おれはもちろん、ボードをっていないので参加さんかはしないし、連中れんちゅうめるもない。

 ではおれなにをしているのかというと、もちろんひまあましていたのだが、ちょっと九時くじくらいからひまつぶしをねてはじめたものがあった。これが案外あんがいたのしくて、またつぎもやってやろうなどとおもっていたのだが。

 まだひるまで時間じかんがあるというのに、津乗つのりはやもどってきた。リビングでほん片手かたてやすんでいたおれけば。

「なんだ、チビスケが二人ふたりか。ここは案内あんないじょじゃない。迷子まいごなら交番こうばんたよれ」

「ただいまー」

「お邪魔じゃまするっスよ、おにいさん」

「まるでタイミングを見計みはからったような登場とうじょうわんが、まあいいだろう。おい天来てんらい! 津乗つのり帰宅きたくだ、れいのものをってこい!」

「はーい」

「え、なに先輩せんぱい

「いやなに、カゴメのけんふくめて津乗つのりにはいらん心労しんろうわせていると、今朝けさづいてな」

づくのおそっ! いやもうだいぶれてきたけどね!」

「はいはい、おたせしました。どうぞー」

「ってまだドーナツかい! こんにゃろ!」

て、津乗つのり。ドーナツはてきじゃない、むしろ味方みかただ」

「ふーっ、ふーっ」

安心あんしんしろ、このまえみたいに十個じゅっこってもはらにはつかん。翌日よくじつからしばらく食事しょくじ制限せいげんをしていたのをっているおれは、きちんと配慮はいりょしてていカロリーになるようつくった。安心あんしんしてうといい」

「いやだからなんでドーナツ――……え? これ先輩せんぱいつくったの?」

「そうっただろう。ろ、天来てんらいかせてものってきた。連中れんちゅう帰宅きたくするのには、まだしばらくある。昼食ちゅうしょく問題もんだいない程度ていどべてみろ、あじはそうわるくない」

「じゃ、じゃあちょっとだけ……」

「すず、おまええ」

「あ、どもっス」

「というか、おまえらも今日きょう練習れんしゅう参加さんかしていたのではないのか?」

「ああうん、そうだったんだけど、はや段階だんかいわたしはすずっちに整備せいびたのんでたから」

「あたしはそのながれで、おにいさんに文句もんくいにきたんすよ」

「む、なんだ。っておくが、愚痴ぐちっていただろうカゴメをどうにかしろというはなしなら、おれではなく本人ほんにんえ」

「うん、それはわたしからの文句もんく。すげー愚痴ぐちってた。すまん、すまんってあやまりながら、まらなかった」

「まったく軟弱なんじゃくおんなだ。で、なにかあったのかすず」

「とりあえず、これです。先方せんぽう連絡れんらくしろって」

「ヒトシか。わかった、いまからかけるから、おまえたちはドーナツに集中しゅうちゅうしていろ。おい天来てんらい! 特別とくべつサーヴィスだ、おまえいていていいぞ」

昼食ちゅうしょく準備じゅんび優先ゆうせんでーす」

残念ざんねんだったな、あとでやめ」

 カゴメがいるわけでもなし、問題もんだいなかろうとおもい、提示ていじされた番号ばんごうんだおれは、スピーカーをれて携帯端末けいたいたんまつをテーブルにく。インカムを使つかってもかったのだが、まあいいだろう。

 緑茶りょくちゃ十分じゅうぶんにあることを確認かくにんしたころ電話でんわがつながった。

『あいよ、どちらさん? こっちいそがしいんで手早てばやくな』

手早てばやく? 冗談じょうだんだろうヒトシ、くちべつうごかすのがおまえ特技とくぎじゃなかったのか」

『あ? そりゃそうだが、だれだよ。ちょっとゴタつきそうなんで、あんまし仕事しごとけないって、ったよなおれ。あー、ミリじゃなくてインチの六角ろっかくどこやった? 一本いっぽんないんだ。それ使つかいたいんだけど』

貴様きさま事情じじょうなんぞったことか」

『ああそう、おれもおまえ事情じじょうなんからんし。ったく面倒めんどうな――ん? あれ電話でんわ? おい、おれはな相手あいてだれよ。珈琲コーヒーあったっけ? あーくそっ、あの野郎やろう、カーボンの加工かこうまかせろとかいって、だからこれじゃデータどおりなだけで汎用性はんようせいがないっつーの』

おれだ、ルイだ」

『ああルイね、そう、ルイな。今朝けさ新聞しんぶんでおまえ名前なまえたよ、びわの調子ちょうしいんだって? 商売しょうばいじゃなく趣味しゅみつくってんのな、だろルイ。あー駄目だめだこれ、内部ないぶプログラムをさきにいじらねえと、レスポンスがてこない。――よしっ、休憩きゅうけい! 珈琲コーヒーは……あるな、うん。ええとなんだったか、ルイ? あー……』

 なか呆然ぼうぜんとしている二人ふたり苦笑くしょうしておく。技術屋ぎじゅつやなんてこんなものだ。

『――あ、ネインか! おい!』

「ようやく配線はいせんつながったか……そうだ、おれだヒトシ」

『おう、随分ずいぶんひさしぶりだなあ、おい! おまえからの依頼いらいだと、おれ文章ぶんしょうまわってきたときおどろいたもんだぜ! どんくらいぶりだ? 五年ごねん? おまえ海兵隊かいへいたい訓練校くんれんこう宿舎しゅくしゃにいたころだろ! テスターならそんくらいだ。なんだよぐんみずわなくなったのか?』

 おどろきにか、がたんとテーブルがれた。

『お?』

にするな、こちらにも事情じじょうはあってな。ぐんけた。いま一般人いっぱんじんだ」

『ははっ、似合にあわねえ! いや最近さいきんのおまえらないけどな、なんとなくそうおもう。んでなんようだよ』

用事ようじがあるのは貴様きさまだろうが」

『おうそうだった! そっちの土屋つちやってのに直通ちょくつうわたしといたんだった。あのなネイン、てめえ、なんつー要求ようきゅうだこの野郎やろう!』

おれなりにやさしい要求ようきゅうにしたつもりだが?」

技術屋ぎじゅつやためすような真似まねならたのしんでけるが、できるのがわかってる面倒めんどうごとは大変たいへんなんだ! クソまらんし――』

たのしんでいるだろうが」

『そうしなきゃ、やってらんねえだろ』

実際じっさいにどうる?」

『じゃじゃうまだ。バランサーを三倍さんばいにして、加速域かそくいき減速域げんそくいきをいじるくらい、携帯端末けいたいたんまつがありゃ簡単かんたんにできる作業さぎょうだけどな――それじゃボードの耐久性たいきゅうせいなんる。土屋つちやにはちょろっとはなしたが、基本きほんとなるSHエスエイチがたのカタログデータよりおもくなるし、形状けいじょう変化へんか必要ひつようだ。おまえ最近さいきんの、ったのか?』

正式せいしき番号ばんごうはしらんが、芹沢せりざわのものをりてった。バランサーはったが」

『へえ、そりゃまあ、おまえにとっちゃバランサーをおぼえなきゃうごけないだろうしな。ボードは速度そくどすおもちゃだ、ネイン。ったかんじでどうた?』

速度そくどはなしか」

『そうだ、速度そくどはなしだ。おまえのフィーリングをきたい』

最大さいだい加速かそく六十ろくじゅうキロ、瞬間しゅんかん加速かそくなら三秒さんびょう制限せいげn七十ななじゅう以上いじょうるな、あれは。巡航じゅんこう速度そくど五十ごじゅう固定こてい間違まちがいないな?」

『はは、さすがにわかったか。そこらは安全あんぜん装置そうち部分ぶぶんだから、いじらねえよ』

「わかっている」

『バランサーがタイトになる以上いじょう特定とくてい状況下じょうきょうかでの安全あんぜん装置そうちの〝り〟もはやくなる。だが相対的そうたいてきなものだ、あつかえるようになればその〝瞬間しゅんかん〟でさえ、バランサーでの対応たいおう、つまりおまえうごきで制御せいぎょできるはずだ。重量じゅうりょう増加ぞうかかんしては?』

「どの程度ていどのものだ」

ばいになることはねえよ。ただフィーリングとして〝かたく〟なるかんじはいなめない。そこらをどうにかする方法ほうほうも、あるにはあるが』

「そこまではもとめていない。だいたい、おれがテスターとして使つかっていたボードは、随分ずいぶんかたかったぞ」

『おう、そういやそうだったな。っと、最新型さいしんがただからスイッチはひとつだ、バランサースイッチそのものは内部ないぶデータじょう存在そんざいさせてある。面倒めんどう装置そうち小型化こがたかしてんだほうらくだしな』

最新型さいしんがたか?」

『そりゃおれぜろからつくってんだから、最新式さいしんしきだろ。前回ぜんかいみたいに流通りゅうつうせることをかんがえなくていいから、勝手かってできる。どうせおまえのことだ、軍属ぐんぞく時代じだい使つかわなかったかねあまってんだろ? 遠慮えんりょしねえからな』

「そんなことにこだわりはしない。金額きんがく見合みあったおもちゃに仕上しあげてくれればいい」

『そこんところはうたがわなくていいぜ。正直しょうじき、ここまでめるなら、おまえ身体しんたいデータがしいところだ。かといって、だれかにせないってのもしゃくなんだよな。ナナネだって?』

「そうだ。ボードが認可にんかされているだろう」

『だいたい二年にねんくらいか。どうなんだ?』

「そういうはなしはすずとすればいいだろう」

『ん? あー、土屋つちやか? そういや、してなかったな。まあいいだろ、それで?』

「あくまでも移動用いどうよう使つかっている、その延長えんちょうぎない。スクリューやバンクどころか、シザースですらおれせてはじめてったようだったな」

『はは、おもちゃのあそかたらねえんだな。学生がくせいなんだろ?』

「もちろんだ。おれやおまえ年齢ねんれいはそうわらん。なんだろうな、日本人にっぽんじんは〝無茶むちゃ〟のやりかた下手へたなんじゃないかとおもうくらいだ。まあ、そうおれも、テスターをやらされて六十ろくじゅう時間じかんくらいは、もうめてやると、ずっとおもっていたものだが」

『ま、仕方しかたないともおもうけどな。だったらネインがじって、多少たしょう汎用性はんようせいるってかんじかもな』

「ボードがとどけば、あるいはな」

『うるせえ、まだ時間じかんはかかるから、たのしみにってろ。こっちもちょいとゴタついてて、おれみたいに多少たしょう管理かんりまかされてるにとっちゃ、面倒めんどうごとがおおくっていけねえ。ああそうだ。ボードに最初さいしょから仕込しこんであったデータロガーなんだが、システム開発かいはつやチェックよう以外いがいに、外部がいぶ受信じゅしんができるようアプリをつくらせた。おまえってる携帯端末けいたいたんまつ、うちのか?』

「そうだ」

『だったらアプリを転送てんそうしてやるよ。走行そうこう時間じかん速度そくど、もろもろのデータが確認かくにんできる。あれだ、サイクルコンピュータってのがあるだろ、あれとたようなかんじ』

「マジっスか!」

『あ?』

「あっと……すみません、つい」

「いやいい。なにヒトシ、そばですずがいているだけだ。かぎり、そのアプリはこっちにも寄越よこせと、つよ要求ようきゅうかおかばせている。おれみをかけたときみたたツラだ」

 いまはどういうわけか、ものすごみをれたいようなかおになっているが。

『あー、まずはテスターとしてってかんがえてたけど、不具合ふぐあい我慢がまんできるなら公開こうかいしてやるから、あとで連絡れんらくしてやるよ。はは、不具合ふぐあいても改良かいりょうすんのはおれじゃねえしな。ネインとあそ予定よてい連中れんちゅう何人なんにんいるからないが、そいつらに使つかわせるくらいなら、問題もんだいねえよ。ただしテスターだから、利用りようしてちゃんとこっちにも情報じょうほう寄越よこせ。まあでも、最低さいていライン、ネインくらいのうごきがねえと無駄むだだろうけどなあ……』

定速ていそくうごくくらいで、戦術せんじゅつはばせまいようじゃ、はなしにならんか」

『そういうことだ。わざせないなら、どうやって速度そくどせるか、ただそれだけだろ。加速かそく巡航じゅんこう速度そくどちがいもわからないようじゃ、どうしようもねえ。まあおまえみたいに、巡航じゅんこう五十ごじゅうキロを上限じょうげんにしてんのに、加速かそくをしつづけて六十ろくじゅう維持いじするような馬鹿ばかになってもらっても――』

こまるか?」

『――いや、よくかんがえたらべつにこまらなかった。ははは、まあいい。なにかあったら連絡れんらくしろ、おれげだ』

たのんだ。もしひまがあるようなら、おまえかおせろ。もう五年ごねんだろう?」

『そっちこそ。んじゃなネイン』

「ああ、またなヒトシ」

 休憩きゅうけい時間じかんわりかと、おれ苦笑くしょうして通話つうわった。

なつかしい相手あいてだな……ん、どうした貴様きさまら。ドーナツがっていないぞ。まずかったか?」

「え、あ、や、美味おいしいよ?」

「です。あのう、というか……」

「えっと、なにからこう……?」

おれ元軍人もとぐんじんであることか? っておくが、軍人ぐんじんくずれならここにもやまほどいるだろうし、そう特別とくべつなものじゃないだろう。それとカゴメにはつたえるな、愚痴ぐちりょうえる」

「うえ、それはいやだ」

だまってるのはいいんすけど、そうはえなかったっスよ? それこそ、おねえさんのほうが、初見しょけんときから、それっぽいっていうか……」

「あえて誇示こじするようなかたはしていない。まあ訓練校くんれんこう時代じだいだな、五年前ごねんまえか。テスターをやっていたのはっているとおもうが、そのさい開発者かいはつしゃであるヒトシとは、かおわせてはなった。すずは対応たいおうしただろうが、あのおとこおれとそう年齢ねんれいわらん。会話かいわいていれば、雰囲気ふんいきでわかるだろう。けない間柄あいだがら――と、いうわけでもないが」

 そもそも、仕事しごといとっている。おれもヒトシも、おたがいのプライベイトなんぞらないし、興味きょうみたいしてない。

「そんなもんかなあ。くちわるいのはすぐわかったけど」

下品げひんなことをったおぼえはないな」

「それだけじゃん! まあいいけどさ、事情じじょうはそれぞれあるし。あんましいたくないのもわかるから、他言たごんもしない」

理解りかいはやいな、津乗つのり。それでいい。最近さいきんはおまえ髪形かみがたるたびに、またドーナツかと内心ないしんでためいきとしているが、それもわないほうかったか?」

「うううっさい! 個性こせい! これ個性こせいだから!」

「え、可愛かわいいじゃないですか、これ」

可愛かわいい……? それは、あれか。きつけの酒場さかばに、たまに時間じかんはずしてったら、まだ準備中じゅんびちゅうだったいつものおんなとばったりって、いつも化粧けしょうをがんばっていることにづいたときかんじる、あの可愛かわいいというやつか……?」

一緒いっしょにされたくない!」

「よくわからんな、おまえらは。いかんな、おれ年下とししたとのいというやつが、どうもすくなくてな、対応たいおうがわからんのだ。どちらかといえば、いつつはうえくらいのほうらく対応たいおうできる。おい天来てんらい貴様きさま年齢ねんれいはいくつだ⁉」

へんはなしながれで、さも当然とうぜんのようにひと年齢ねんれいかないでください! 内緒ないしょです、内緒ないしょ!」

「ふん、まらんおんなだ。どうせ――おっと、これ以上いじょうめておこう。あいつがきだしたらめるけいいまはいない」

けい先輩せんぱいいやがるって、それ……」

「なんかたのしそうにやってるんすねえ。あ、そうそう、注文ちゅうもん自体じたいんでますし、現在げんざい開発中かいはつちゅうってことなんすけど、デザインはどうするっスか? さっきはなしにはてませんでしたよね」

「ああ――そういえば、わすれていたな。いや、一任いちにんするとつたえてくれ。くろのマット仕立したてでも文句もんくわん。そういうあそごころは、どうも、おれにはないようでな。さすがにおきょうかれたボードにるつもりはないが」

「わかりました、そうつたえます。というか、本当ほんとう大変たいへんだったんすよ、ヒトシさんとはなしをするの……」

「え、そうなの? さっきいてたかんじ、最初さいしょへんだったけど、会話かいわにもなってたし」

「あのね沙樹さきちゃん、それはおにいさんがくわしいからですよ。あたしだと、どうしてもわからない部分ぶぶんがでてきて、そういう説明せつめいをしてくれないひとなもんで、あとで勉強べんきょうして理解りかいしたり、すげー大変たいへんなんすから」

知識ちしきふかまっていじゃないか」

「そりゃまあそうですけど、商売人しょうばいにんとしては、やっぱなさけないっスよ。ボード専門せんもんでやってきたつもりなんすけどね、この二年にねん

「まだ二年にねんだ、すず。そうむな。だいたい、あれをせてからだいぶつが、いまだにけいですら、実際じっさいにできてはいないんだろう?」

「あ、うん。先輩せんぱいもまだコケてる。よこってバンク? をやろうとすると、安全装置あんぜんそうちはたらいてボードがもともどるんだよね。高速こうそくでやろうとすると、逆側ぎゃくがわみたいなうごきして、減速げんそくしつつ回転かいてんしながら、最終的さいしゅうてきしりからちる」

おれ最初さいしょはそうだった。平衡感覚へいこうかんかくちから移動いどう感覚かんかくけたあと、一度いちどでも成功せいこうすれば、からだおぼえだすから、それまでの辛抱しんぼうだ。というかすず、きちんとおしえていないのか」

かるく、理屈りくつくらいは説明せつめいしてるっスよ。でも、あたしがまだできてないんで、それをものがお説明せつめいできるほど、かおかわあつくないです」

立派りっぱなことだ、カゴメにつめあかませてやりたいくらいだな。まあ――だが」

 そうだなと、おれひとうなずいた。

おれのボードがとどいたら、すずにはアドバイスくらいしてやろう。それでおぼえて、ほかの連中れんちゅうおしえてやれ」

「え? 先輩せんぱいおしえてくれないの?」

何故なぜおれてやらねばならん。そのくらいのことは自分じぶんかんがえてやれ」

贔屓ひいきだ! なんですずっちだけ!」

「もちろん、ボードの手配てはい世話せわになっているからだ。それにくわえて、すずにもメンツがある。勉強べんきょうしているのならば、おしえることもすくなくてむだろうしな」

「ぬう……」

うなるな、ドーナツをえ」

 もうすぐおひるですよー、なんてこえ台所だいどころからこえた。それもそうだ、のこりはおやつにでもっておくとしよう。


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