この大海を征く ~大幟旗を継ぐ者~
真澄 涼
序
物語に始まりがあるとするならば。
「それ」は確かに「始まり」だった。
事の起こり切ってしまってから後に、やっとその意味を知る。
起こり切り、転がり回り切ってしまい、・・・そうしてやっとその始まりを知る。
永い、果て。遠く、かなた。
「ここではないどこか」の物語。
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