ギニョルによる十三章予告

 来るものは、来る。

 いくら変化が怖くとも、待ってはくれぬものなのじゃな。


 再びお目にかかるのう、ギニョルじゃ。


 ところで、わしもクレールも忙しいのは、そう好きでもない。

 大体急く者が増え過ぎなのじゃ。

 悪魔も吸血鬼も、エルフ達でさえも。


 八百年も寿命があるのに、今日明日決めろと、うるそう言いおるわ。

 

 騎士は平気のように言いおるが、わしら悪魔も人と同じ所を持っておる。


 たまには、服屋でも冷やかして一日過ごしたいものじゃな。


 いかんいかん、愚痴など。予告に移ろうか。


『日ノ本とポート・ノゾミの正式な終戦協定がとうとう発効する。

 将軍たち自衛軍は、バンギアに居座る権利を失ってしまう。


 幕僚長と即応集団は、撤兵を伝えるためダークランドに向かうという。

 わしら断罪者は、その警護と監視を行うことになるのじゃが。


 かの将軍が、果たして銃を手放すものか。

 わしやクレールが後にした、ダークランドにもなにやら隠された気配が。


 断罪者としても、ゴドウィ家の一員としても。

 わしは、もう、逃げるわけにいかんのじゃ。


 次回、銃と魔法と断罪者。第十三章”鉄と火と、闇の地と”


 侠志よ。そなたは兄には、なれぬ』

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る