クレールによる九章予告

 心を操り、大切なものを奪うのが僕達吸血鬼という種族だ。

 キズアトの行動は、種族として純粋なものかもしれない。


 あいつと同じ吸血鬼として、騎士には詫びても詫び切れなく思う。

 僕自身の無力さを感じる。


 会うのは二度目になるかな、島には少し慣れたかい。

 吸血鬼、クレール・ビー・ボルン・フォン・ヘイトリッドだ。


 それにしても、僕が迷うなんて、何十年ぶりだろう。

 下僕半に対する態度を、少し改めるべきだろうか。


 ……予告をどうぞ、麗しい読者の方々。


『自衛軍過激派、“報国の防人”より、島に届いた予告状。

 断罪者相手に爆破テロとはいい度胸だ。


 潜入した構成員の捜索に必死になる僕たちだが、新たな事件が起こる。

 銀の弾丸に貫かれ、次々と灰に還る犠牲者。


 捜査のかく乱に乗じ、まんまと爆破も起こった。

 こちらの犠牲も見過ごせない。


 僕と騎士はギニョルの命令で、狙撃事件を追うことになったのだが。


 次回銃と魔法と断罪者、第九章”クレールと初めての下僕”

 

 吸血鬼であるこの僕は、誰かの救いになれるだろうか』

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