ギニョルによる七章予告


……また一人、鋭い刃が生まれたか。


おや、気付かなかった。すまぬのう。


自己紹介がまだじゃった。わしの名はギニョル・オグ・ゴドウィ。

断罪者の長と、テーブルズの悪魔代表をやっておる。


この島にはちょっとした縁がある故に、な。


ふふふ。さっきから、わしの脚と胸が気になるようじゃな。


ほれ、くるりと回ってみるか。さらにきわどくなってしまうのう。

なんと、痴女ではないかじゃと?


ふふん。この姿は美を追求した操身魔法の中で、とびきり上等なものじゃ。

そなたら人間の視線を引くことはその成果の現れではないか。


深刻な邪気のない視線なら、大歓迎じゃ。


だからといって、気安く触ったりするなよ。

騎士の奴は慣れておるが、わしの拳固はそこそこ痛いらしいからの。


こほん。予告に移るとしよう。


『マロホシがノイキンドゥでなにやら実験をしたという。

 わしら悪魔の掟に触れる、おぞましい行為じゃというが。


 その後、ポート・レールで不可解な傷害事件が起き、犯人はアグロスへと逃走。

 騎士はギニョルに率いられ、クレールと共に再び三呂へ赴く。


 三呂では、むごたらしい連続殺人が発生しておったが――。


 わしら悪魔とは、「悪」しき「魔」の者。

 それがどうして、断罪者などやっておるのか。


 考えてみれば、不可思議なことじゃの。


 次回銃と魔法と断罪者、第七章“人魔の境”


 わしも、まだまだ修行が足らぬわ』

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