地球のエコロジー戦争
・地震とは地球による声の炸裂である。科学による地球の飼い慣らしが失敗してから意図的な人災と予測不可能な自然災害の区別はつかなくなったが、政府は逆に事故を難民の生産という政治的配慮に従属させることで存在管理の方法を編み出したと言える。あらゆるメディアが災害情報を発声し始めたのだ。
・政府の権限を行使するための出発点は数えることへの意志を人命救助の口実で身元不明者を許さないことにあるのだが、あらゆるメディアは自分の意志で各自が行動し始めることを徹底的に弾圧することに全力を注いだ。支援と流通の不均等は計画的復興需要のズレから沈黙の不満として可視化される。
・今回の地震で明らかになったのは政府は自然災害を自衛隊のシュミレーションとしてしか想定せずしたがって官僚が決めた計画に避難民を従わせることしか考えていないこととマスコミは被害者の娯楽に飢えきっているということだった。しかし現状では有効な策がない以上自衛隊を素直に称賛すべきではある。
・震災にあった人々が安全で安心な日常生活に戻りうるなどというのは信じがたい楽観論であってあらゆる支援や物資が必要であるにも関わらず社会に復帰できない潜在的な失業難民を援助で押し込めることしかできないというところにすべてがある。つまり政府や官僚の手際がよくても悪くても屈辱的になるのだ。
・被害者としての地球が人類に対して金銭的補償を要求した時、人類は疑問の余地なく要求を拒絶するか宇宙に逃げるしか選択肢はなかったわけだが、そこで地球は地震の権利を主張したのである。原子力発電所は都合のいいメガフォンとでも言うべきであり地球は引き続き権利要求を続けているわけである。
・国民が核兵器の人質やテロリズムの供物として考えられている間は国家は安全を守ればよかったのだが地球からの立ち退きを命じられているとなれば国民を地球信者にしたところでなんの意味もないのは明らかである。だが幸いなことに人類はメディアという領土で意識を電波変換することで声を召喚できた。
・ところでメディア上の難民であれ彼らが故郷あるいは故郷の代わりになるものを求めようとすればその手段は殺戮と相場が決まっている。まず煽動政治家として人気を獲得し次に傭兵としてある程度の成果を挙げ最後には市民の財産を略奪しついでに国民や奴隷を惨めな状態にしてすべてを食らいつくす。
・私が核兵器を土地的な基盤として扱うのはメルトダウンによる永遠の核実験をスマートフォンによる声の壊変によって性の形式を近親相姦に転倒できるからである。これによって不断の殺戮が結婚の披露宴としてカードゲームになる。声の流通は地震の電波変換によって貨幣として普遍化された少女を使用する。
・殺戮を召喚の対象にすること。問題は去勢を克服するのに武器である少女だけで十分なのかということにある。メディアが性を転倒するというのは魔法少女において典型的に現れたわけだが、少女が妹に壊変されるにはカード化された声に萌えなければならないということなのか。
・スマートフォンで電波変換された声と顔の生成を恒常的な八つ裂きにする悲鳴でネットワークをメルトダウンさせ、燎原の火のように拡散する意識のノイズがtwitterで共有され妹の殺意とともに壊変する核兵器の兄が誕生する。都市計画による復興ではなく事故の召喚をデッキとして構築すること。
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