アイドルへの必殺宣言
・人間が善く生きるためには死後の生活が幸福になることを心がけるべきだというのは正しい。但し仏教は地獄や輪廻が精神上の出来事であるということを知っているがキリスト教は悪魔が地獄で苦しんでいる姿を自分の目で見たいと思っている。これはメディア上の忘却においても同じように当てはまる。
・人間は地獄において平等であり素晴らしい立派な人間は天国に行くべきだということはどのように実践されるのか。まず地獄の狂気と悲惨を憎悪で発酵させ物語を創造することで人気を獲得する。次に忘却や無視に対抗するために犯罪やスキャンダルを起こす。最後に人格的に更正して社会に復帰する。
・食糧を各人に必要な量だけ補給するという兵站の問題は人間を労働力として計算できるように管理と監視を行うことで初めて可能となる。しかし問題がグローバル化すると一国の軍事戦略では人類を餓死と無視から救うことはできないということがわかった。民間人に爆弾と食糧を空から与えて難民にすること。
・空からクル!乙女爆弾が原子力発電所に電撃的に炸裂してアイドルとしてデビューしたからにはキャラクター難民をありとあらゆる方法で救わないわけにはいかない。というのも国民を難民にするには誤爆より事故の方が効率的だということがわかったからである。
・もちろんゲリラライヴによって大衆を会場に収容して地方(痴呆)を活性化させることもないではない。ただスマートフォンによる声の収容の方がより包括的でより普遍的であり、より人々を冒険者にせざる得なくしたというにすぎない。人形が動き出して人間を殺し始めるというのでは普通すぎるのだ。
・オリンピックに人気のアイドルを象徴として起用し事前にテロの不安を煽っておき開催間近に警備のせいで消費者が集まらないという世論を形成して自作自演にしろ偶然にしろテロが起こればテロに屈しないアイドルの名目で対テロリズム戦争を国民の賛意で緊急事態のまま始められるのではないか。
・問題の本質は国家が国民の安心できる生活を与えるべきだという主張にかかわっている。つまり国民の安全を守るためには常にテロや貧困の脅威に国民をさらさなければならない。民間人を軍人の盾にする人道的な戦争による軍事兵器への投資と経済的危機によって国家は頼るべきものになるのだ。
・しかしこういうことがわかっても何か空白のようなものが残る。実際我々は原発事故によって一切の国粋的熱狂から守られているのではないだろうか。
・そもそも現在のあらゆる政治的・軍事的ヘゲモニーをめぐる争いは核攻撃や人類にとって致命的な事故を防ぐという名目で行われているのだが、アメリカは日本にその両方をとっくにプレゼント済みなのだ。内部植民地化や無際限の軍事同盟すら受け入れているのに今さら何を主張するのか。自民党の延命。
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