第21話 ボディチェック ~え? 俺がするの!?~
え? なんで? どして?
この国の入国管理どうなってんの?
「え、え、普通こういうのって、入国管理局の人がやるんじゃないの?」
「入国管理局? この国にはそんなもんないぞ。」
あ、やっちまった!
「あ、いや、その俺が最近行った国にそんな機関があって。えと、ついその時の感じで考えてしまってな。」
「? そうなのか。」
「普通こういうのってもっとちゃんとチェックするんじゃないのか?」
「いいんだよ、ポーズだけで。」
てきとーだなおい
「それに彼女たちも俺に触られるより、主人のお前に触られた方がいいだろ。」
紳士だこいつ!
「で? お前がやらないんなら俺がやるしかないが、どうするんだ。」
一転して門番の男が下衆な笑みを浮かべる、ちらりと後ろを振り返ると憮然とした顔をしたルリと不安そうな表情をしているエルが目に入ってきた。
「いや、俺がやる。」
門番はふっと笑って「いやぁ、女の体にゃ興味ないんだよね、男なら大歓迎なんだが。」と、のたまった。
紳士じゃなくてホモじゃねーか!
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「ふー・・・。」
ぞっとさせた体を息を吐いて落ち着かせ、二人に向き直る。エルは安心した表情に戻り、ルリは変わらず憮然としている。
まずルリからだ、ルリの前へ一歩出る。
「落ち着いて、ばれるわ。」
ルリが小声で俺に囁いてきた。
ニヤニヤしやがって、お前知ってただろ!
心の中でルリに抗議し、キッと目線を向ける。ふーふーと息が荒くなっていく。と門番(ホモ)が不思議がって話しかけてきた。
「どうした? 具合でも悪いのか?」
いかん。
「い、いやなんでもない、大丈夫っすよ~。」
「そうか? なんだか今日のお前は喋り方がおかしいな。」
やばーい! 平常心平常心!
「落ち着いて、余計なことは喋らないで、目の前に集中して。」(小声)
「~~~~!!」
一度思い切り目をつぶり、ルリの言葉通り目の前に集中する。
・・・てかあんたこそよく平然としてられるね。
「門番の男がやってきたら嫌だなと思っていたんだけど、貴方がやってくれるなら安心ね。よろしく頼むわ。」(小声)
あ、そういう笑顔だったのか、でもそれはちょっとへこむかも。ヘタレとはいえ一応俺も男なんだが・・・。
よし、と気合を入れ手を彼女の豊満な胸の前に持ってくる。
いよいよ触ろうとしたところで業を煮やしたルリが俺の手首をつかみ、胸に押し付けてきた。
むに
「ん。」
ワアアア!
ふわりとした感触とルリの声に驚き、慌てて手を放そうとする。
「ちょっと、怪しまれるわ、続けて。」(小声)
「わ、わかったよ! やればいいんだろやれば!」(小声)
もう一度ポンと彼女の胸に手を当てられる。
こうして触ってみるとやはり大きい、掌に収まりきらないほどだ。ふわふわと柔らかさを感じつつも、弾力があり中がちゃんと詰まっているのをルリの暖かな体温とともに感じる。
手術着の上からポッチが出ていることからもわかるように、円錐型・・・ いわゆるロケットおっぱいと言われる形をしているのが薄布越しにわかる。
続いてウエストだがこちらはうって変わってキュッと引き締まっている、普段から鍛えているのかもしれない、正に理想のプロポーションだ。
お尻は蜘蛛の体のほうについているそうなので免除してもらった。薄布がかかっているだけだから、なにも持ってないのは見ればわかるからね。
「ふ、ふー・・・」
「ふふっ、顔が真っ赤よ?」
う、うっさいなーこちとら童貞なんだよ! しかもなぜかエルに出会うまでここ数年若い女性とほとんどあったこともない筋金入りの童貞なんだ! やり切っただけでも褒めろや!
「次は私ですね!」
エルがズイッっと横からルリを押しのけてきた。
なんでノリノリなの? 君は。
エルが俺の目をじっと見つめてくる。
またこの目だ。どうもこの目を見るとエルの事が堪らなくいとおしいと感じてしまう。
ルリと同じようにポンポンペタペタとエルの体を触っていく。
「な、なんでルリの時みたいに照れたりしてくれないんですかー!!!」
だってルリをやった後だと起伏がね・・・ 強いて言うなら全体的にルリより柔らかかったよ、うん。後、お尻は小ぶりで柔らかくて可愛らしかった。
ムキーと怒るエルを尻目に門番に向き直り、入国手続きをすます。
街に入る前にこんなに疲れることになるとは思わなかった。さっさと”家”に帰ってゆっくりしたい・・・。
そこでふと思い出す。
あれ? 俺”家”の場所がわかるぞ。
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「あれ? ルリ? 顔真っ赤・・・」
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