第3話 素数のボキャブラリーは早々に無くなりました
<ひつじがせんひゃくななじゅうに・・・・・・ ひつじがせんひゃくななじゅうさん・・・・・・>
(ん・・・誰? 聞いたことがない言葉・・・・)
<ひつじがせんひゃくななじゅうよん・・・・・・・・ ひつじがせんひゃくななじゅうご・・・・・・・・>
(ああ・・ なんだか体が気持いいな・・ もうちょっと眠りたいかも・・・)
<ひつじがせんひゃくななじゅうろく・・・・・・ ひつじがせんひゃくななじゅう・・・ えー、ななじゅう・・・ ななじゅう・・・・・・>
< ・・・ナナジュー?>
<ん?>
(え?)
<ええ! なに!? 俺の頭の中に誰かが割り込んできた!? なんか知らない言葉・・・だけど理解できる??>
奇妙な感覚だった、全く聞いたことのない言語のはずなのに何を話しているのか理解ができるのだ、しかも意識すれば自分からも話せそうな気がした。しかしそれよりも重要な事があった。
<いや、なんだ? なんなんだ? この状況・・ああ、いやとりあえず、一旦これは置いておくとして・・>
(兎に角、起きたんだな?)
(!ニパス語が話せるんですか!)
(ニパ? ・・あ、ああ、俺もなぜかはわからないんだが ・・・とりあえず起きてくれないか?)
(は、はい)
そしてゆっくりと少女は目を開けるぼんやりとした目をこすろうと右手を上げようと試みるが、何かにやわらかいものに固定されているようで上げられない。
(はわあああ///// ・・ってそんな場合じゃねえ! す、すまん今どくからちょっと待って。)
少女は目をぱちくりさせて自分の状況を確認してみる。
(あれ? 私の体なにかに包まれてる? ・・・ってなに!? スライム!? 私食べられてるの!?)
(いや、まぁ、ある意味食べる寸前だったんだけど、そうじゃないというか・・・)
思わず脱出しようと体を激しく動かす少女
(体動かすのやめて! いろんな部分が当たってるから! 擦れてるからぁあ!)
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