憲法九条
日本の国を語る時、必ず出てくる話題は憲法九条ではないいでしょうか。現政権は憲法改正をしようと必死ですが、憲法改正反対を叫ぶ国民も結構多いのも確かです。
最近、街頭で「憲法守れ!子供を守れ!」とか「軍隊要らない、戦争するな!」と拡声器で週末に叫んでいる人が結構いますよね。でも、あの人たちに聞きたいものです。
「何故、貴方たちは内向きなのですか?」と。
世界の覇者になろうと、毎年十パーセント以上の軍事費拡大をしている国が隣に居るんですよ。もし、その国が軍拡を止めれば、日本だって防衛強化する必要がないんですよ。私はこの様な平和主義者さんたちが、隣の国に戦争を回避するための平和交渉をしにいったという話を聞いたことがありません。ま、恐らく門前払いでしょうけどね。
だから、憲法九条を金科玉条のようにして、それだけでこの国が平和でいられると思い込んでいる人に言いたい。あなた方は憲法の前文を読んだことが有りますかと。取り敢えずここに記しておきましょう。
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
如何ですか?
憲法の前文は全ての条文の骨子です。即ちこの前文に書かれていることが、現実である限り憲法は成り立つわけですよね。この中の「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」の文章を見て疑問を持ちませんか?
今の世界の何処に「平和を愛する諸国民の公正と信義」が有るのでしょうか。隣国は平和を愛するどころか、世界征服を企んでいるとしか思えない軍事増強の仕方です。かと思えば核兵器開発に躍起になって、我が国の近海にミサイル発射実験を行っている国も有ります。また、テロや内戦で泥沼化している国も多数です。こんな、世の中の何処に「平和を愛する諸国民の公正と信義」が有るのでしょうか。
「いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる」
確かに、信じるのは自由です。そして、その信念の中に国家を運営していく事は必要だと思います。しかし、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務を全うしてる国が幾つありますか?
特に独裁国家に於いては、他国より優位に立とうとして必死になっているではないですか。特に軍事面でその影響は著しいですよね。南シナ海では美しいサンゴ礁の岩礁が戦闘機の離着陸できる軍事基地になってしまいました。我が国でも尖閣諸島や竹島のように固有の領土が他国に乗っ取られようとしています。
話し合いで解決できるような状態ではありません。北方領土は何十年話し合っても平行線ですよね。自衛隊を持っていてもです。これで、自衛隊すら無くなったらどうなるでしょう。我が国の経済力と技術力を喉から手が出るほど欲しがっている国がすぐ近くに有るんです。そうなれば、この先私たちがどうすべきか。道はおのずから見えてくると思います。
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