第8話 小説におけるテンプレート

はい、前回あそこまでハッちゃけたので反省して真面目に書きます。

小説にはTEMPLATEというお約束展開が存在します。

このテンプレートとは?

という素朴なのか高度なのかよくわからない議題について。

まあ、すくなくとも歴史書に綴る内容じゃないよね。看板キャッチ張り替えようかな?

というか、もっと波乱に満ち溢れたカクヨムの珍道中綴る予定だったのに最近全然ネタが。もとい議題が出てこないんだもの。

ああ、そういえば近況ノートにコメント機能つきましたよね。

……小説に感想コメント機能つけろやと思ったのは私だけなのでしょうか。

ま、この迷走加減を面白オカシく茶化すために書き始めたのですがね。

はい、ここまで読んだあなた、作者が真面目に横道にそれていっているのがよくわかりますね。

大体気が向いたときにぱぱっと1話書き上げる不定期更新なこの小説。

当然ながらプロットなんて存在していないし、

ストックなんて1文字も用意していません。

まあ、次に何やるか大体決まってから書き上げるんですが。

書き上げるのが深夜なので、なんかテンションに左右されるんですね。

ちなみに今この文章を打ち込んでいる時点で午前2時53分。

大体三時、つまり大体惨事。


はい、まあここらへんで戻りましょうか。

テンプレ、と略されるテンプレート。

ああ天麩羅食べたいもうまた邪念が。

深夜っておなかすきますよね。

お約束、フラグ、その他いろんな名称で呼ばれる展開のことですね。

何かさっきも書いた気がしますがもう一度。

某少年漫画雑誌であればYOU情、DO力、SHOW油じゃなかったSHOW利。

まあ、具体的に上げていけばきりがないのでちゃちゃっと終わらせましょう。

このテンプレート。語源としては定型文という意味、だったはず。

まあ、よくわからないというものが一番妥当でしょうね。

ではその成立過程から見ていきましょう。


はい、ここにヒット作品が一つ。我ながら脈絡ないなおい。

その中では「こんなことに居たくない。ワタシ部屋に帰る」なんてセリフを吐く被害者(確定)が出てきたとします。

まあ、読者にはお分かりかと思いますが、これからアッサリ死んでもらうわけです。

この使い古された死亡フラグ、いつからあるんでしょうね。


はい、ここで「死亡フラグ」という言葉が出てきましたね。

フラグ、直訳で旗のことです。

はいそこ、これ初めからやってるんだから寝ない。

というか私が寝たい。

でも寝ると頭の中真っ白になって何書きたかったのか忘れるから寝ない。

この旗は、つまるところこれからそのセリフを吐き出した登場人物に死を与える。

という作者側のサインとして使われます。

最終的に死に至るまでの展開をテンプレートというわけですね。

これが始め、といってもいいのではないでしょうか。

この死亡フラグにはいろいろあって、

「オレ、帰ったら結婚するんだ」とか。

「ここは任せて先にいけ」とか。

「冥土の土産に教えてやろう」とか。

「約束、守れそうにない」とか。

「バカバカしい、つきあってられるか!」とか。

なんてベッタベタなフラグ。

「あ、死ぬな、このキャラ」

とわかる読者がわかってくれます。

もうね、確実に殺したくなりますね。作者としては。

いやあ、他人の不幸は蜜の味とはよく言ったものです。

他人というか、ある程度知っている知人ですが。しかも一方通行。

一番親しいキャラクターにはアッサリ死亡なんて結末はつまらないので、

絶望のオンパレードの果てに一人無様に虚しく生き残るのがいいですよね。

まあ、そんな展開にしたら作者が読者様に嬲り殺されるわけですが。

性格破綻者って、一周廻るとまともにしかみえないから不思議。

自覚してる分なおさら性質が悪いって?当たり前じゃないですか。


はい、そうしてヒット作の中にある面白い展開。

ここで言うところの死亡フラグをぶち抜いたキャラが死ぬまでの一連の流れ。

基本的にこれがテンプレの元になります。


この面白い展開、というのが万人に受ける面白い展開であると認められたもの。

面白いが、親しみやすいだとか刺激的だとか笑えるだとかを考えず、受ける展開。

物書きなんてものは大体自分の感覚にしたがって面白いものを書いているのです。

自分が面白いと感じないものがヒットするなんて……結構ありますね。

げふんげふん、面白い小説を書くにはどうしたらいいか。

まあ、明確で誰にでもできるわけではありませんが、その方法の一つが、

自分が面白いと思った、あるいは世間でヒットした展開の寄せ鍋小説を作ること。

早い話がオマージュであり、平たく言えばパクリですね。


でも、残念ながら、確定した流れの中でも隠し切れない独自色が出てきます。

当然のことながら、面白い展開のみで小説ができるわけがない。

設定や登場人物の性格まで似せてしまえば、それはもう複写に過ぎない。

山奥の怪しげな洋館にするか、孤島のホテルリゾートにするかの違いでも、

展開の流れは結構変わりますから、難しいわけではありません。


それがオリジナルより受けるかどうかはともかくとして。

まあ、ある程度受けることに違いはありません。


これを大多数の人が続けていくわけです。

あるヒット作の展開をもじったヒット作から、

またヒット作が生まれていくわけですね。

そうするうちに、何とも奇妙で不思議なことに取り捨て選択が起きます。

作者たちがあれこれ付け加えていくんですね。

読者たちがあれこれ切り捨てていくんですね。

小説市場の原則、面白くないものは淘汰。

その作業の繰り返しの果てで、捏ね繰り回された展開。

それがテンプレートというわけです。


サイクルとしてはこうなります。

1、誰かが新しい展開でヒットを起こす。

2、誰か達が展開をもじった小説を作る。

3、読者によって選別され、洗練される。

4、残ったヒット作からまたヒット量産。

5、1に戻り、又新しい道が開けていく。


こんな感じですかね。

この積み重ねをテンプレというわけです。

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