第18話 祭り前日
翌朝、昨日あの後寝てしまい、お兄ちゃんの分の夕食を作り忘れてたり、お風呂に入らせ忘れてたり、私自身がお風呂に入り忘れてたりなどなどを大量の事をやらずに寝てしまい、すぐに奏さんの所に出頭し、こっ酷く怒られた。でも、お風呂以外のお兄ちゃんの身の回りの事はきちんとやってくれてたので、とても助かった。けど、朝から怒られたから気分は最悪だけど。
「はぁ。取り敢えずお風呂入って朝食を食べてから、また動かなきゃ…...」
そう自分に言い聞かせ、この後の事を考えながらお風呂に入って、少し遅めの朝食をお兄ちゃんと共に摂って、明日までにやる事をまとめて、それを一つ一つ片付ける事にした。
「あ〜!!もう!!やる事が多過ぎんのよ!!私の方こそ土曜日行けるか分からないし!!大体何よ!!あの手紙!!お兄ちゃんが目覚めるってのは嬉しいけど、数日の内にってのが面倒臭い事を書くのよ!!そこまで信じれないのになんであんなに信じないと後悔するような書き方するの!!ホント迷惑極まりない!!」
私の方が迷惑極まりないかと自嘲して奏さんもまた怒ってるかなと予想し心の中で反省しつつ、私はお兄ちゃんが目覚めた時の為の行動を開始した。
最初に届いた荷物を置く部屋を準備してもらってから、その部屋に置く配置を決めて、買い物に出ている。
「やっぱりここにアレのあの味がない......ネットで買うしかないのかなぁ…...でも、こっちで売ってないものをねだってもしょうがないしなぁ……」
私はしょうがない事をぼやきながら店内を回りつつ、どこのネットショップで買おうか悩んでいると、
「ゲッ!!美桜さん……!?」
と、どこからか呼ぶ声が聞こえたので、振り向くと、そこには沙奈江さんがいた。というか、ゲッってなんだよゲッって!!
「あ〜。沙奈江さん。どーも」
「どどどど、どうも」
今日も会ってしまったかのような驚き方をされると、流石に私も悲しい。まぁ、コレで3日連続で会うことになるけど。
「き、ききき今日はこれで」
アレ?挨拶だけ?つまらないけど、そんな事を言ってる暇なんて私にはないけど。
「明日、忘れないでくださいね」
私は営業スマイルで沙奈江さんに言うと、沙奈江さんは悪魔を見たかのような怯えた目で私を見て逃げた。こっちは本当の悪魔かもしれないのから手紙をもらったのに。
家に帰って、早速ネットを立ち上げ、取り敢えずアレが売ってるサイトを探し、そこの信憑性・価格を全て調べ上げ、最終的に最王手のダンボール犬がマスコットキャラクターの所にした。
「一応、コレを買えたから第一段階は良し。それじゃあ、次は晩御飯を作って……」
そこからは、明日に向けて準備を完璧に近いぐらいに仕上げていき、明日に備えて、泥のように寝た。
そして、祭りの日が来た。
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