Take-40 映画『ジャージー・ボーイズ(Jersey Boys)』(2014)は面白かったのか?──あるいは“ジャニー〇・ボーイズは……”──  

 ども、俺ちゃん、ペイザンヌ♪(←『デッドプール』見たヤツ)


 よい連休をお過ごしになりましたでしょーか? G.Wが終わっても俺ちゃんはいたって元気です。


 今日はまず俺ちゃんのこのエッセイに頂きましたありがた~いコメントをひとつふたつ御紹介させていただこうかと思っております。


“『ウエスト・ワールド』は面白かったのか?”の回で「ユル・ブリンナーって日本人みたいな顔してて九州男児みたいだな」と書いたのを覚えてらっしゃいますでしょうか?


 それに対してペンネーム“ぽめ群生池”様からおコメントを頂きました。──『小説家になろう』の方です。


(──以下、鶴光つるこうがオールナイトニッポンでリスナーのお手紙を紹介している声に脳内変換しながら聞いてもらえれば幸いであります)


『──わんばんこ!

(わんばんこ!──)

 おいコラわしじゃペイザンヌ、元気か!

(おかげさまで元気じゃ──)

 あい変わらずソーセージだかバウムクーヘンみたいな名前しとるのうおまえは、まったく

(ほっときなはれ──)

 ええか耳の穴かっぽじってよく聞け、ええこと教えたる

(おし、聞いたる──)

 ユル・ブリンナーの親戚には日本人もおるんやど、知っとるけ?

(ほんまか!──)

 ユル・ブリンナーのじいさんが日本に来た時に女性とええ関係になってな、産ませた子供たちの子孫がまだ日本に住んどるらしいねん。

(女ったらしなじいさんやの~しょーもないやっちゃの~)

 N・Eさんいうてな、今は横浜のある金属関係の会社の重役をしとるんやと。ブリンナー家の血が4分の1入っているわけやねん。

(そりゃ知らんかったのう……ありがとな! イッチ──)

 おう、イッチやないけどな。精進しょうじんせえや。オマエな、そんなことも知らんでこんな文章書いとるんかと思うとホンマわしゃ情けのうて夜も寝れんわ、どないしてくれはりまんねん

(そりゃえろうすまんのう……)

 ええんやで。──』



 ※え~、毎回のことで既におわかりとは思いますが本物の“ぽめ群生池”さまはこんな乱暴な言い方はなさりません。関西弁でもありません。とても良識のある方でございます。あしからず──



 そしてバレンタイン・デーに投稿した『スプリット』の回にはこんなコメントを頂きました。



『──今の季節は庭のキャベツや大根を狙うタイワン・シロガシラ(頭が白い害鳥)が大変ウザい季節です。なんせ鳴き声が「チョコレート、チョコレートちょうだい(涙)」──』



 わたし一瞬、「?」となって思わず検索しちゃいました。んで、動画を見てみますと……ホントだ!「チョッコレトチョダイ、チョッコレトチョダイ──」と。お~、確かに歌っとるわ~♪(;゜∇゜) へ~、そんな鳴き方をする鳥がいるんですねぇ。


 動画が貼れないのが実に残念です……鳴き声は各自お確かめになってください。タイワンシロガシラという鳥です。う~む世の中にはまだまだ私の知らぬことばかりでございます。

(´Д`)


 いろんなことを教えていただけるぽめ様、そして皆様にはとても感謝でございます。そして新しくブックマーク、フォロー、応援頂いた方にも頭が上がりません。ありがとうございます

m(__)m


 ふう。読者参加型のエッセイとうたっておきながら……ようやく取り上げることができました(*_*;

 ここのところ文字数が多くなってなかなか挟み込めなかったんですよね~。


 ……てことは、今回は文字数が少ないから?


 ま、まあそうなるんですかね(汗)


 映画『ジャージー・ボーイズ』。


 本作は60年代前半の四人組グループサウンズ・ミュージシャン“ザ・フォー・シーズンズ”の半生をもとにしたミュージカルの映画化。


 が……この辺りの音楽ってあんま詳しくないんですよねσ( ̄∇ ̄;)テヘ。なのでおそらくそんなにたいしたことは書けんぞ、と(笑)


 兄と10歳ほど離れてた影響でそこそこ古いロックとかには馴染みがあるんですが、さすがにここまでくるとねえ。しかも“フォー・シーズンズ”というグループに興味がまったくないときてるから、映画もそんなに楽しめないんじゃないか……と敬遠してまして。


 まあそれでも、


「♪しぇ~り~、しぇりにゃんにゃんにゃ~ん……」

トカ、


「♪あいらびゅべい~べ~ほにゃらららんら~」

トカ、


「♪チョッコレトチョダイ、チョッコレトチョダイ──♪」

トカ、


 どこかで耳にしたことのある曲がやはり多いんですよね(あれ、最後のは何か違うな……)。


 あ、コレってこの人たちの曲だったんだ──て。


『スタンド・バイ・ミー(1986)』や、G・ルーカスの『アメリカン・グラフティ(1973)』のサントラなんかも時々聞き返したくなりますし、あの頃の音楽も決して嫌いじゃ~ないんです。



 劇中、『タモリ倶楽部』のオープニング

「♪うぃ~えんしょっしょっ♪」


 ──も流れるんですが(これは主人公たち“フォー・シーズンズ”の曲ではありません。“ザ・ロイヤル・ティーンズ”というグループの曲です──)、どーしても笑っちゃいますね。劇場に外国人がいたりしたら「Oh! ナンデ、ミナサンワラッテルデスカー??」と逆に不思議がるだろな(笑)


 それに──ミュージシャンの半生を描いた映画ってホラ、だいたいパターンがあるじゃないすか。


 最初はチンピラみたいだったのが「世界をとってやろうぜぃ!」に始まり~の、メンバー集めで運命の出会いし~の、女といちゃつき~の、そのうち「他の女とは違うぜ」みたいな本命が現れて愛を歌い~の、ドラッグに溺れたりして、ヒットしていくのと反比例に家庭やバンド内でモメ事が起こり~の──病んで(または事故で)死亡~伝説になってく……みたいな、大抵コレ。


 が、ですよ!


 この『ジャージー・ボーイズ』、


 ……ま、やっぱ、だいたいその流れでしたね(笑)

 σ( ̄∇ ̄;)


 ……がが、ですよ!


 ソファに寝転がってなんとな~く消化試合みたいな感じで眺めてた割には──気がつくとじわっと泣けちゃってた自分がおりました。


 やられた──というより、なんとなくエスキモーが氷を買わされちゃった感があります、シロップまでつけられて(笑)


 監督はミスター映画職人こと、クリント・イーストウッド。役者を引退したあたりから見てないのがたまってましてね。まとめて見てやろうと『ハドソン川の奇跡(2016)』『アメリカン・スナイパー(2014)』を一緒に。


 これらととても同じ監督とは思えませんやね……てか、本作は歴代のイーストウッド作品の中で最もライトな作りです。


 やっぱりイーストウッド映画はズシリと重くてやや社会派なサスペンスがいいよな~なんて考えてる矢先にコレですからね。

 見せ方のセンスってのが体に、もう、染み付きまくってるんでしょうね、あの方は。


 フト気付くと最近TVを賑わせております日本のジャージー・ボーイズ、いや、かな? 某五人組のあのグループと重なったりなんかする場面も……。


 私、実は結構、この某の記事や書き込みはつい追っちゃってるんですよね。いろんな面において、かなり興味が引かれるところが自分の中にあるんだと思います。


 今回のように事件性のある場合は──その「い・ろ・ん・な・面」の中のほんの些細な部分になってしまう(しなければいけない)んでしょうが──映画『ジャージー・ボーイズ』の中でも描かれてるグループとしての存続問題とかもそう。


 どんな形であれど本作の「フォー・シーズンズ」またはあの「ザ・ビートルズ」でさえ必ずぶつかる壁がメンバー同士の亀裂。


 そこをどうやって乗り越えていくか──または崩壊してしまうのかが、見ているこちら側を引き込ませますからね。ドラマ性があるのは確か。


 今回、日本の“ジャーニー・ボーイズ”の亀裂は決して「方向性が違った」とかじゃない分とても残念な気持ちでもあります。またそれとは別に裏に隠されているであろう「何か」が常に匂っており──不謹慎とは思いつつそちらも少し興味深いんですよね──そんな闇への好奇心を感じるのも確か。


 またこれも、いろんな面で「裏の脚本家」なるものが実際に存在するのかもしれないし──また彼らは役者もできることを踏まえれば、ひょっとするとこちらが思ってる以上の大芝居を見せられてる可能性だってある。それこそ深読みで二三周は妄想できます。


 今回の件は「もっと大きな事件から目をそらせるために無理矢理ほじくり返された密告劇」──なんて見解もありましたがあながちそうでないとも言い切れない、時間のズレや妙な白々しさもあったり──また、どうにも怪しい誤報などもあったり──


 こちらはさすがにミュージカルにはならないでしょうが、どんなグランドフィナーレが待ち受けてるのかは気になるところ。おそらくはフェイドアウトでしょうけど。


 ちなみにアルコール依存症とはどういったものか知りたい方は『失われた週末(1945)』という映画をお薦めします。彼らがいかにどのように嘘をつくのかが、また──そこまでして飲みたいのか?──てのがよ~くわかる作品です。禁断症状の幻覚を目の当たりにする場面などめちゃ怖いです……。むしろお酒を飲まれる方など「こえ~な、気を付けなきゃな」って自分への戒めにもなる映画ですよ(笑)


(──と、ここまでは昨夜5/5に書いてたものです。翌日目が覚めると既に某メンバー様は事務所から契約解除になっておりましたね……う~ん)



 さて本家の方の『ジャージー・ボーイズ』、ちなみにイーストウッド翁本人もちらっとしておりましたね。久しぶりにスクリーンに顔を出しました(笑)


 逆に劇場でしか見ておられない方、DVDの特典にはグランドフィナーレの撮影風景が入っております。イーストウッドがめっちゃ楽しそうにダンスの練習に加わり踊っている姿を見ることができますよ。ぶっちゃけコレが一番もうけた感があるな(笑)


 しかし、こちらが「興味がない」と思ってたものを楽しんで見せてしまうことってスゴいことだな。


 また「興味ない」と思ってることだからこそ時にはこちらから首を突っ込んでみるのもアリかもですね──何がどんな取っ掛かりになるかわかりません。


 そもそもこの映画、ここで取り上げるつもりはさらさらなかったのですが、つい、そんなことを思わされたのでざっと記すことにしました。


 よ~し、その気持ちを忘れないうちに、


 ちょうどウチの下にあるダンススクールで「おやじHIPHOP」なるチラシを配ってましたので──


 いざ体験入学を!

ヽ( ̄▽ ̄)ノ


 …………て、やっぱできるか~い!

 (´Д`)


 チラシには〈27歳以上!〉って書いてあるけどめっちゃキリが悪いってか中途半端だな、おい!


 そんなわけなんで皆さん。

 お酒は20歳から。

 『おやじは27歳から』だそうです。

 _( ̄∇ ̄;)_

 26歳のアナタ、セーフ!


 では、また次回に──






【本作からの枝分かれ映画、勝手に三選】



★『ラブ & マーシー/終わらないメロディー』(2014)

……こちらは“ザ・ビーチ・ボーイズ”のブライアン・ウィルソンの半生を描いた作品。


 私などはT.クルーズ主演の『カクテル』のサントラに収録されていた『ココモ』(ブライアン・ウィルソンは不参加)辺りから遡って聞きかじった程度の若輩者なんで、とても語れません。


 常に音楽が頭に鳴り響くために精神まで崩壊させられ、それを吐き出さねば生きていけなかった主人公──そんな天才であるが故の苦悩を描いております。


 コアなビーチ・ボーイズファンには垂涎の描写が多いらしいですね。が、残念ながら私はビーチ・ボーイズの曲にはとうとう肌が合わなかった一人なんですよねぇ……。



★『ザ・ラトルズ/4人もアイドル(旧・モンティ・パイソンのザ・ラットルズ)』(1978)

 ……こちらは架空のバンドである“ラトルズ”の半生をドキュメンタリー・タッチで描いたコメディ。モデルはもちろんザ・ビートルズ。


 本作もまたビートルズに詳しいほどオモロイのですが、特筆すべきはその音楽。「大元おおもとを微妙にパクったオリジナル」なんですがビートルズファンをも唸らせるほどのクオリティなのであります。なので“架空”のバンドのはずだった“ラトルズ”は結局その後、本当に三枚ほどアルバムを出しちゃってます。確か私の部屋のどこかにも二枚ほどあったはず(笑)


 まあ、知らなくてもあのモンティ・パイソンなんで安心して笑えます。ニセビートルズのドキュメントなのに本物のジョージ・ハリスンが彼らの思い出を語ったりやらミック・ジャガーもこの“大掛かりなお遊び”に参加してます。贅沢な顔ぶれです。


 むしろ本家ビートルズのドキュメントはこの作品の4年後に作られるわけですが、それを見てファンは逆にこの「ラトルズ」を思い出し、笑ってしまったとか(笑)



★『バード』(1988)

……『ジャージー・ボーイズ』が映画化した時、パッと思い出したのがやはり本作。


 ジャズマニアで知られるC.イーストウッドが敬愛するチャーリー・パーカーの伝記を丹精に映画化したもの。酒と麻薬により34歳の若さで亡くなったパーカーもブライアンウィルソンと同じく『音』に苦しめられた一人であり「一度聞いた音は二度と忘れない」という天才。


 今でこそアカデミー俳優となってしまいましたがフォレスト・ウィテカーがパーカーを演じております。


 多彩なジャンルをこなすイーストウッドマジックはそれこそ場所や相方によって変化する即興のジャズのようでもあります。


 ちなみにイーストウッド翁の次回作はジュディ・ガーランドが主演した『スタア誕生(1954)』のリメイクだそうですね。

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